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「日常を彩る100円ショップ」というコンセプトで、多数の商品を取り扱っているセリア。
ここは、ダイソーやキャンドゥが、330円や550円といった価格のラインナップを増やすなか、すべて110円という方針にこだわっている。そのせいか雑貨の比重が高いが、なかには「これが110円で買えるの!?」と驚く商品にめぐりあうことも。
その1つが、今回紹介する腕時計だ。はたしてそれは本当に「買い」なのか。その点を確認した。
ミニマムな機能だが十分使えて見た目もまずまず
2024年6月時点で、セリアで販売されている腕時計は2種類。商品名は、「ウォッチコレクション メンズ35」と「ウォッチコレクション レディース36」となっている。「35」と「36」の意味について説明はないが、おそらく通番であろう。
このシリーズの35番目、36番目の商品ということで、過去30余りの腕時計が登場し、それらは販売終了になったと思われる(店によってはそれ以前の腕時計が残っている可能性はある)。
「メンズ35」(左)と「レディース36」(右)
これら2商品には明確な違いと共通点がある。見てのとおり大きさや色は、まったく異なる。「メンズ」の本体は、赤をアクセントにしたブラック基調で、大ぶりで無骨な印象。対して「レディース」は、小さめでピンクと白の軽やかなイメージ。
他方、丸みを帯びた形状という点ではよく似ており、機能についてはまったく同一。胴回りにボタンが4つあるが、うち左側の2つは「ダミー」、つまり装飾。右の2つのボタンで日付や秒の表示切替えや月日・時間合わせを行う。それ以外の、アラームやストップウォッチといった機能はないシンプルな潔さ。ベルトはポリ塩化ビニル製で、着け心地はいい。防水性はないので、そこは注意しよう。
テスト用電池が自主交換できないという問題
セリアの腕時計は、純粋に時間を知るだけなら申し分ないが、1つ気がかりなのは電池の持ち。陳列販売されている時点で、テスト用電池で作動している。パッケージの説明書きには、「テスト用電池は容量が少ないので、できるだけ早めに新しい電池とお取り替えください。故障の原因となりますので、電池交換は専門店へご依頼くださいますようお願いします」とある。
電池は明日切れるかもしれないし、何か月経っても大丈夫かもしれない。ちなみに新品の電池でどれだけ持つかは、書かれていない。
ここが使用にあたってのネックとなるだろう。電池交換は、時計専門店のほか、一部の家電量販店やホームセンターでも受け付けている。例えば、ビックカメラだと「1030円~」。1000円前後が相場のようだが、時計の売価の10倍の額を払うのは、さすがに厳しい。
となると、そう遠くない日に電池は切れて使い捨てという感覚で買うことになる。考え方としては、例えばキャンプやハイキングに行く前の日に買う。当日は、ふだんの腕時計は外して家に置いておき、こちらの時計をはめて出かける。そうすれば、野外活動時の万が一の破損を予防できる。
あるいは、腕時計は使わず、スマホで時間確認派の人なら、外出時にパックのカラビナに掛けて、いちいちスマホを取り出す手間を省くとか。このように「サブ機」という位置づけなら、案外使い道はありそうだ。
■商品詳細
商品名:ウォッチコレクション メンズ
価格:110円
原産国:中国
材質:ABS樹脂、スチール、PVC
商品サイズ:長さ(ベルトの端から端まで)23.5cm、文字盤幅4cm
種類:-
■商品詳細
商品名:ウォッチコレクション レディース
価格:110円
原産国:中国
材質:ABS樹脂、スチール、PVC
商品サイズ:長さ(ベルトの端から端まで)21.5cm、文字盤幅3.2cm
種類:-
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撮影・文/鈴木拓也