音質重視の2Way同軸ドライバー搭載
「nwm ONE」は高音質化のために2Way方式を採用、さらにウーハーとツイーターを独立したアンプで駆動している。フルレンジよりも2Wayにした方が、再生周波数帯域が広くなり、帯域ごとに専用ドライバーと専用アンプが使えるため狙い通りの音が出しやすい。その反面、高域と低域に音を分割するディバイディングネットワークが必要になる。これをアナログで作ろうとするとかなり大きな回路になってしまい、ヘッドホンも大型化をまぬがれない。
「nwm ONE」はBluetoothヘッドホンの利点を活かしてアナログではなく、DSPを使ったデジタル処理を採用。音質劣化なくコンパクトな回路で2Wayに必要不可欠な帯域分割をおこなう。φ35mmのウーハーの中心部にφ12mmのツイーターを重ねて配置する同軸型とすることで、音源の位置を揃え自然な音場感と正確な音像定位を追求している。
さらにドライバーは可変型で耳の穴を狙って角度が変えられる。試聴してみるとこの機構が重要。高域のバランスとヌケの良さが大きく変化する。角度が正しくないと中低域寄りのバランスでヌケの悪い音になるが、正しい角度にセッティングできると、ワイドレンジでヌケのいい音が飛び込んでくる。一番の驚きは、音量を最大して耳からヘッドホンを外すと、ほとんど音漏れしていないことだ。通常の音量であれば全く音漏れしない。
粒立ち強調ではなくなめらかなボーカルで心地よい音色だ。BluetoothのコーデックがSBCとAACにしか対応していないのが残念だが、LE Audio/Auracastには対応、また専用アプリ経由で360 Reality Audio対応、パラメトリックEQも使える。デジタル入力対応でUSB-C接続ではハイレゾ対応とのことなので、機会があればその音も聞いてみたい。ながら聞き用としてだけでなく、ピュアオーディオ用としても完全開放型ヘッドホン「nwm ONE」は注目の製品なのだ!
ダークグレイとライトグレイのカラーリングは、単色ではなく複数の色のパーツの組み合わせで構成されていた
製品名やロゴも省かれたミニマルデザインがクールな印象を与える
中央にあるのがドライバーハウジング、サイドのスリットから逆相信号を出して音漏れをキャンセルしている
ツイーターとウーハーの音響特性に合わせてグリルのパターンを変えるというこだわりをみせる
「nwm ONE」のアンベールはアンバサダーの俳優、磯村勇斗さんがおこなった
「nwm ONE」の圧倒的な開放感をダイナミックな動きで表現する磯村勇斗さん
モデルの秋元梢さんもnwmコーディネートしたファッションで開放感を表現したポーズを披露
ギタリストの長岡亮介さんは即興のギター演奏に開放弦のコードを交えて、開放感を音楽で表現した
ゲストの3人は音楽を再生中の「nwm ONE」を装着したままで、トークセッションをこなし、ながら聞きが出来ることをアピールした
写真・文/ゴン川野