円安などを背景に、毎月多くの品目で値上げが発表され、物価高が続いている。では首都圏の「新築戸建」物件の価格はどのように推移しているのだろうか。
アットホームは、2024年5月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)における「新築戸建」の価格動向を発表したので、結果をお伝えしよう。
首都圏の新築戸建の平均価格は4,549万円で4カ月連続下落!神奈川県他は3カ月連続で2017年1月以降最高額を更新
首都圏全体の平均価格は、前月比+0.2%と横ばいを挟んで2 カ月ぶりに上昇した。一方、前年同月比は-0.7%と4 カ月連続の下落となっている。
エリア別の前年同月比は、全8 エリア中7 エリアで下落した。東京23 区の9 カ月連続をはじめ、半数を超える5 エリアが5 カ月以上連続して前年同月割れとなっている。
なお、神奈川県他は3 カ月連続で2017 1 月以降最高額を更新した。
■東京都(23 区/都下)
23 区の平均価格は6,831 万円で前月比-0.5%と2 カ月連続で下落した。また、前年同月比は-0.9%と9 カ月連続で下落しているが、これは平均価格を上回る7,000 万円台以上の割合が合計で前 同月より-1.9 ポイントと減少したことが一因となっている。
都下の平均価格は4,763 万円で前月比+1.1%と3 カ月連続で上昇した。一方、前年同月比は-0.3%と下落し、5 カ月連続の前 年同月割れとなっている。
■神奈川県( 横浜市・川崎市 /他)
横浜市・川崎市の平均価格は5,237 万円で前月比は横ばいとなった。なお、前年同月比は-0.7%と下落しているが、これは平均価格を上回る6,000 万円以上の割合が前年同月より-1.1 ポイントと減少したことが一因となっている。
神奈川県他の平均価格は4,073 万円で前月比+0.3%と3 カ月連続で上昇し、2017年1月以降最高額を3カ月連続で更新した。また、前年同月比は+2.2%と上昇し、3 カ月連続の前年同月超えとなっている。
■埼玉県(さいたま市 /他)
さいたま市の平均価格は4,356 万円で前月比-0.9%と3 カ月ぶりに下落した。また、前年同月比は-3.1%と8カ月連続で下落しているが、これは平均価格を下回る3,000万円台以下の物件の占める割合が合計で前年同月より+4.5 ポイントと増加し、5,000万円台以上の割合が合計で-4.1 ポイントと減少したことが要因となっている。
埼玉県他の平均価格は3,659 万円で前月比-0.1%と3 カ月ぶりに下落。また、前年同月比は-0.9%と2カ月連続の前年同月割れとなった。
■千葉県(西部/他)
西部の平均価格は4,167 万円で前月比-0.4%と3 カ月ぶりに下落した。また、前年同月比は-1.7%と8 カ月連続で下落しているが、これは平均価格を下回る2,000 万円台以下の物件の占める割合が合計で前年同月より+5.6 ポイントと増加したことが一因となっている。
千葉県他の平均価格は3,193 万円で前月比-0.7%と3 カ月ぶりに下落した。また、前年同月比は-2.7%と5カ月連続の前年同月割れとなっている。
調査概要
不動産情報サービスのアットホームの不動産情報ネットワークで消費者向けに登録・公開された新築戸建の価格動向について、アットホームラボに調査・分析を委託し、アットホームが公表。
対象エリア:東京都(23 区/都下)、神奈川県(横浜市・川崎市/他)、埼玉県(さいたま市/他)、千葉県(西部※/他)
※千葉県西部:柏市、松戸市、流山市、我孫子市、市川市、浦安市、習志野市、船橋市
対象データ:不動産情報サイト アットホームで消費者向けに登録・公開された新築戸建(所有権のみ・重複物件はユニーク化)
定義:本調査では、上記対象データの「1 戸あたりの登録価格(売り希望価格)」を「価格」と表記している。
※「アットホーム調べ」
関連情報
https://www.athome.co.jp/
構成/Ara