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神奈川、埼玉、千葉エリアの新築マンション平均販売価格から分析した「東京から近くてコスパのいい街」

2024.07.21

【千葉県編】市川市、浦安市が平均m²単価100万円超え!

千葉県の新築マンションの平均m²単価1位は「市川市」の111.2万円(前期比109.7%)となった。2位は「浦安市」の100.1万円、3位には「千葉県稲毛区」の94.7万円が続く。千葉県内の平均m²単価は77.4万円と首都圏3県のなかで最も安価となり、TOP10でもm²単価が80~70万円のエリアがランクインしている。一方で、千葉県の平均専有面積は72.06m²と3県のなかで最も広いことが分かり、住まいに広さを重視したい方は候補として見逃せない県の一つだ。

■LIFULL HOME’S総研 中山の考察~市川市、浦安市など東京に近いエリアで“千葉都民”の居住ニーズ顕在化

新築マンションの価格上昇率が8.2%であった千葉県内で、最も平均m²単価が高かったのは江戸川を挟んで東京都に隣接する市川市の111.2万円(平均価格7,636万円)です。2番目に高額なのが浦安市の100.1万円(同7,259万円)、3番目も千葉市稲毛区の94.7万円(同5,976万円)ですから、都心方面にアクセス容易な千葉エリアがm²単価上位を占める結果となりました。同エリアには通勤・通学先が東京都内である“千葉都民”が多く居住しており、都内よりも安価で専有面積も広く、生活コストを抑えつつオンもオフも効率的に暮らせることから、都内の新築マンション価格の高騰を受けて、多くのファミリー層が転居しています。

平均専有面積が最も広いのは成田市の96.23m²、次いで市原市の80.52m²、八千代市の79.89m²と続き、現状の価格水準でも、ファミリー層が子育てに適した新築マンションを比較的安価に購入可能です。

なお、千葉県平均のm²単価は77.4万円で、東京都139.6万円、神奈川県95.9万円、埼玉県80.2万円と比較すると最も安価な水準に留まっています。対照的に平均専有面積は72.06m²と東京都の65.79m²、神奈川県の68.90m²、埼玉県の63.55m²と比較して最も広く、唯一の70m²台を記録していますから、より割安により広い物件を求めるユーザーには適しているエリアが多いのが千葉県であると言えます。

総評

一般に、首都圏の住宅価格が変動していく状況は、“の”を描くように波及すると経験則的に言われています。つまり、“の”の起点を東京都心部に見立てると、次に価格の変動が波及するのが神奈川県方面、しばらく時間をおいて埼玉県方面にも波及し、最後に千葉県方面に到達するという法則性が認められるのです。

この経験に基づく法則に当て嵌めると、現状では東京都内での新築マンション価格の上昇は神奈川県方面、特に横浜市や川崎市内で顕著に影響が出ており、一部厚木市などでも認められますが、埼玉県や千葉県では、価格が急上昇する“現象”はまだ発生しているとは言い難い状況です。したがって、埼玉県および千葉県では新築マンションの価格上昇の余地は高いと言えるでしょう。

安定的な首都圏市街地での地価上昇に加え、円安による資材価格の高騰、人手不足と2024年問題が重なって高騰している人件費、という現状を考慮すると、このコストのトリプル高による価格上昇は今後も続く可能性が高いと言えます。ただし、仮に住宅ローン金利が明確に上昇し始める展開となれば、新築マンション需要は大きく後退することになり、価格も明確な頭打ち傾向が示されることになります。

■LIFULL HOME’S総研 副所長/チーフアナリスト 中山登志朗(なかやま としあき)氏

出版社を経て、1998年から不動産調査会社にて不動産マーケット分析、知見提供業務を担当。2014年9月にHOME’S総研副所長に就任。不動産市況分析の専門家としてテレビ、新聞、雑誌、ウェブサイトなどメディアへのコメント提供、寄稿、出演を行うほか、年間多数の不動産市況セミナーで講演。国土交通省、経済産業省、東京都ほかの審議会委員などを歴任。(一社)安心ストック住宅推進協会理事。

<調査概要>
集計対象:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県内で分譲された新築マンションを行政区単位で集計
集計期間:2023年1~5月および2024年1月~5月を比較し対前期比を算出
集計条件:専有面積30m²未満の住戸および平均専有面積が30m²未満の分譲期は除外
集計方法:各マンションにつき、分譲期ごとに最高価格/面積と最低価格/面積を抽出し平均値を算出

出典元:LIFULL HOME’S

構成/こじへい

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