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本格派EVスポーツセダンが495万円!停滞する日本の自動車市場に挑むBYD「SEAL」に勝算はあるのか?

2024.07.21

クルマ好きの方に試してもらいたいクルマが日本に上陸しました。

それは「BYD SEAL(BYD シール)」です。

日本では2024年6月25日より販売を開始し、話題を集めていますが、〝ミッドサイズクラス(Dセグメント)〟のBEVを495万円という破格値で提供してくれたことに、驚きです。

セダンってどういう意味?

そもそもセダンの起源は、17世紀頃の「セダン・チェア」という乗り物だとする説と、運転手(御者)と乗客の仕切りがない馬車を指すという2種が主流です。

ちなみに、御者と客室の仕切りがある馬車は「リムジン」とされます。

現代的な定義としては、エンジンルームと客室(キャビンルーム)、荷室(トランクルーム)が独立した〝3BOX〟スタイルとされています。一般的には4ドア車が多いです。

エンジンルームと客室と荷室が独立している3BOX車は、車体の重心位置を低く設定しやすく、また、静粛性も保ちやすいという特徴が挙げられます。

日本ではかつて、乗用車はセダンやクーペが主流でしたが、実用性・コスパの高いミニバンやSUVへ人気がシフトする中、軽自動車や大衆車はそれらの2BOXスタイルが主流となり、3BOXの王道スタイルのセダンは数を減らしていきました。

そして、国産車よりも欧州を中心とした高級自動車ブランドに注目が集まり、ドイツのメルセデス・ベンツやBMW、アウディといったクルマに人気は集中していきます。

日本でセダンに美しさと高級感が必要な理由

一方で、なぜドイツ高級車のセダンは人気があるのでしょうか? それは、ドイツには「アウトバーン」(元の意味は〝自動車道路〟)があり、速度無制限区間では時速200km以上で走るクルマが多いことが、理由の1つとして考えられます。

超高速で走行する機会の多いドイツでは、安全性と運転負荷の低減に有効な静粛性は極めて重要です。そのような厳しい条件下では、エンジンルームと客室、荷室が分離された3BOXは、衝突安全面や防音面などで有利です。

そこで磨かれた安全性と静粛性は、ドイツ車に付加価値をもたらします。また、アウトバーンの走行を前提とする欧州車全体の性能水準も相対的に高まり、欧州車のステータス向上につながっています。

また、高速走行での安定性をもたらすには、空力性能やハンドリング性能も極めて重要です。重心が低く、流れるようなデザインを基本とするドイツ車にスポーティなセダンが多いのは、機能美と密接に関係しています。

では、日本ではどうでしょうか? ドイツのように時速200kmで走行が許される一般道はありません。つまり、超高速域での実用性は実質、求められていません。

しかし、スポーティなセダンとして欧州車が人気を得ていることには、理由があるはずです。

話はちょっと変わりますが、円安で海外から輸入する製品の価格が高騰する中、高級な輸入機械式腕時計が人気です。

機械式腕時計は技術の粋を集めて精度を高めたとしても、デジタル時計やスマホの精度にはかないません。なのになぜ、多くの人が機械式腕時計を追い求めるのでしょうか?

それはブランドの「ステータス」や「ストーリー」「デザインの美しさ」「ラグジュアリー感」に魅力があるからです。

美しいデザインの高級な輸入機械式腕時計を装着することで得られる高揚感は、ほかに代えがたい魅力です。

日本でのセダン人気も、それと似ているかもしれません。

セダンは、乗客を守る安全性と静粛性や快適性という実用面を突き詰めつつ、さらにステータスやデザイン性を求めた結果、ドイツ車を中心とした欧州車に人気が集中したと考えると自然です。

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