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〝ちょうどいい〟から〝すごくいい〟に進化したホンダの新型「フリード クロスター」

2024.07.20

まるで格上のステップワゴンを走らせているよう

さて、先代のフリードと2列シートのフリード+では、エクステリアの違いはほぼなかったのだが、エアーとクロスターの違いが外から一目で分かる新型クロスターのFFモデルを走らせれば、おおらかな乗り味、つまりおおらかなアクセルレスポンス、操縦性、そして上質で上級車並みの、荒れた路面、段差、ゼブラゾーンを走破しても快適性が失われない文句なしのゆったりとした乗り心地、2列目席(クロスターでは後席)にフォーカスした車内の静かさ、ダイナミクス・・・という点では、エアーと変わるところはない。

ただし、シートのかけ心地はエアーとはシート地が異なるため、エアーの2/3列目席のソファ感覚となる、体重でじんわりと沈み込むかけ心地ではなく、やや硬めのしかりとしたかけ心地となるのが特徴だ。

e:HEVモデルであれば出足はもちろんEV走行。そこから加速し、エンジンが始動し、エンジンを高回転まで回しても、エンジンの透過音はまったく耳触りではない。すっきりとしたパワーステアリングの操舵感、高速走行、カーブでの重心の感じにくさもあって、あらゆる走行シーンでの安定感、安心感、心地よさは特筆に値する。とくにカーブでは4輪のタイヤが路面に張り付くような走りを、爽快な視界とともに味わせてくれるのだ。筆者はエアーのe:HEVもでるもそうだが、「まるで格上のステップワゴンを走らせているようだ」と思ったりもしたほどである。ブレーキの効きも優秀で、スッと前のめりになることなく、スムーズに減速し、停止してくれるのだから、助手席、後席の乗員にも優しい。新型では電子パーキングブレーキとメモリー付きオートブレーキホールド機能を標準装備しているため、高速道路でのACC作動時の渋滞追従機能、一般道での一時停止時にブレーキを踏み続けなくていい運転支援機能もあって、終始、ストレスフリーの運転ができた。

高速走行では新制御のACC(アダプティブクルーズコントロール)も試したが、自然な減速感、自然で唐突感のない、しかし十二分な再加速性能を確認できた。この点も先代から大きく進化した部分と言っていい。

クロスター2列シートの4WDに乗り換えれば、基本的な走行性能でFFモデルとの違いはほぼない。これはじつに嬉しいことで、兄貴分のステップワゴンはFFだとかなり快適に静かに走ってくれるのだが、4WDになると途端にロードノイズが気になったことを覚えている(初期型)。しかしこの新型クロスターでは(というか新型フリードでは)、4WDでもロードノイズを含めた車内の静かさはFFに準じているのだ。ただし、重箱の隅をつつけば、4WDモデルのパワーステアリングの戻し方向のねっとりとした操舵フィールはFF車で感じられなかったもので、剛性面で不利な巨大なテールゲート(の多分、振動)による車内のこもり音(微小だが)が、少々、気になるシーンもなかったわけではない。

逆に、FFに対して有利なのは、高速安定性だ。フリードの4WDは電気式ではなく、本格とも言えるプロペラシャフト式を先代から踏襲しているため、高速域でも(上限は120km/h程度か?)4WDのまま走行でき、直進性、横風安定性に寄与してくれることは言うまでもない。長距離、高速道路の走行機会が多いという開発陣の1人も、「買うなら4WD」と言っていた。当然、アウトドアフィールドで遭遇する悪路や雪道にも強いオールラウンダー・クロスターになりうるわけだ。デザートベージュ・パールのボディカラーを選べば、アウトドアテイストはさらに加速する。

いずれにしても、新型フリードのクロスターは、その一目でクロスターと分かるSUV、クロスオーバーテイスト強めのスタイリング、ラゲッジルーム周りの抜群の使い勝手の良さ、車中泊にもうってつけのシートアレンジ性が光る、大容量ワゴンを望むユーザーから、アウトドア派や愛犬家にもぴったりの1台だと断言できる。もちろん、3列シートモデルを選べば2列目キャプテンシートのかけ心地、居心地の良さに満足できる、最大6名乗車のコンパクトミニバンとして使えることになる。

ホンダ・フリード

文・写真/青山尚暉

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