KINTOは、カーライフを始めて間もないユーザーがクルマに搭載されている各種機能をスムーズに理解できるよう、専用のスマートフォンアプリで、「AR(拡張現実)」の技術を活用して案内するとともに、契約情報をもとに1人ひとりに合わせた一覧リストを提供する新サービス「これなにガイド」を無料で開始した。
これまでKINTOは、2019年に「クルマのサブスクリプションサービス」を開始して以来、自動車業界で課題となってきた「顧客体験のデジタル化」を実現するさまざまな取り組みを推し進めてきた。
具体的には、サブスクサービスの見積もりから契約までの一連の手続きをWEBサイトで完結する仕組みを構築したほか、クルマを届けた後の「進化=アップグレード」と「見守り=コネクティッド」を付加した「KINTO Unlimited」を23年に発売のプリウスから始め、専用の「KINTO Unlimitedアプリ」で、アップグレードやコネクティッドの各種サービスを展開してきた。
今回開始する新サービスをKINTOでは、これまで取り組んできた「顧客体験のデジタル化」をさらに加速させる試みと位置付けたうえで、カーライフを始めて間もないユーザーがクルマに搭載されている各種機能をスムーズに理解するための基盤となるよう、「これなにガイド」と名付け、無料で利用できるようにした。
クルマの様々な機能は、技術の進歩を背景に高度化が進む一方、KINTOが若年層を対象に実施した調査では、「自身が所有するクルマに付いているスイッチの用途や使い方を十分に理解している」と回答したのは25%にとどまっている状況となっている。KINTOでは、同サービスでこの現状を変革することにより、ユーザーの安全・安心や利便性のさらなる向上につなげていきたいとしている。
同サービスを、KINTO Unlimitedアプリを通じてまずはプリウスから始め、今後、同じくKINTO Unlimitedの対象としているヤリスおよびヤリス クロスへ拡大させるとともに、提供する機能も順次拡充させていく。
新サービスの特徴
■ARでクルマの機能を案内
アプリでカメラを起動させて各種機能のスイッチにかざすと、実在の空間にバーチャルなコンテンツを重ねて表示する「AR(拡張現実)」の技術を活用し、当該機能の用途や使い方をテキストと動画で案内してくれる。
対象はプリウスのZ(プラグインハイブリッド車も含む)・G・Uの各グレードで、サブスクサービスのみならず、購入など、車両の利用方法を問わず使うことができる。
【対象】
プリウス(23年1月発売モデル)Z・G・Uグレード
【案内する機能】※サービス開始時点、今後拡大予定
ハンドルの左右に配置している各種スイッチ(メーター操作、電話、走行支援、レーントレーシングアシスト、クルーズコントロール、オーディオ、トーク)、アドバンストパークメインスイッチ、カメラスイッチ
■契約情報をもとにした一覧リストを提供
メーカーオプションのほか、KINTO Unlimitedを通じて事後にアップグレードした機能など、ユーザーの契約情報とアプリを紐づけて、1人ひとりに合わせて、各種機能の搭載の有無を一覧にしたリストを提供する。これにより、さらにスムーズに、当該機能の用途や使い方を調べたり、アップグレードアイテムを注文できるようになる。対象はサブスクサービス専用のUグレード。
【対象】
プリウス(23年1月発売モデル)Uグレード
【リスト化する機能】※サービス開始時点、今後拡大予定
プリクラッシュセーフティ、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)、フロントクロストラフィックアラート、レーンチェンジアシスト、レーントレーシングアシスト、レーンディパーチャーアラート、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)、オートマチックハイビーム、ロードサインアシスト、ドライバー異常時対応システム、プロアクティブドライビングアシスト、発進遅れ告知機能、ブラインドスポットモニター、安心降車アシスト、後方車両接近告知、周辺車両接近時サポート(通報提案機能)、後方車両への接近警報、セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)、プラスサポート(急アクセル時加速抑制)、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)、パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)、パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)、パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)、バックガイドモニター、トヨタチームメイト[アドバンストパーク](リモート機能付)、ドライブモードセレクトスイッチ、ステアリングヒーター、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)、ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)、前席シートヒーター、自動防眩機能付インナーミラー、エレクトロシフトマチック、デジタルキー 計33機能
なおKINTOでは、同サービスを、販売店の接客業務のDXの後押しにもつなげたいと考えているという。販売店のスタッフがユーザーへの納車などの場面で各種機能の説明に一定の時間を充てている実情を踏まえて、ユーザー自身で機能を理解できる基盤を整えることで、業務の効率化に貢献できるように取り組んでいくとしている。