2024年1月より開始された新NISA。7月には日経平均株価が初の4万2000円台に到達するなど、市場ではポジティブなニュースが相次いでおり、新NISAを利用し順調に資産運用をしている人も多いと思う。
家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400F(フォーハンドレッド・エフ)は、新NISAに関して、認知度や利用率の実態を探るべく、全国の『オカネコ』ユーザーの男女919人を対象に「オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年7月」を実施した。
新NISA開始から半年経過したが約3割は「制度が導入されたことは知っているものの内容を把握できていない」
「2024年1月から新しいNISA制度が導入されたことを知っていますか?」という質問に対して「知っている」と回答した人は91.0%となっており、「知らない(アンケートで初めて知った)」と回答した人は9.0%いた。
今年の1月実施の調査では「知っている」は86.6%であったため、約半年で認知率は4.4ポイントアップしている。
さらに、新しいNISA制度が導入されたことを知っていると回答した人に「新しく導入されたNISA制度についてご自身の状況に最も当てはまるものはどれですか?」と質問したところ28.2%の人が「内容について把握していない」と回答(1月調査は32.4%)。
制度開始から約半年経過し、4.2ポイント減少したものの、相変わらず約3人に1人は新NISA制度が導入されたことは知っていても内容までは把握できていないことが分かる。
新NISAの利用率は52.6%、うち成長投資枠77.4%、つみたて投資枠85.7%
「2024年1月から始まった新NISAを利用していますか?」という質問に対して前回調査と比較すると、「利用している」は1月調査37.8%から14.8ポイントアップして52.6%、「利用を検討している」は1月調査20.0%から13.8ポイントダウンして6.2%、「利用していない」は1月調査42.2%から1ポイントダウンして41.2%という結果に。
さらに今回調査では投資枠についても質問したところ、「成長投資枠を利用している」77.4%、「つみたて投資枠を利用している」85.7%という結果になり、どちらも利用している人が多いことが判明。
新NISA”成長投資枠“での平均金額は1,161,484円!人気の投資先は?
新NISAを利用していると回答した人に、「新NISAではつみたて投資枠の年間非課税投資枠が40万円(月3.3万円)から120万円(月10万円)になった。
そこで「毎月の積立金額を教えてください。」という質問をしたところ「9万円以上~10万円未満」と回答した人が50.2%と最も多く、毎月の積立平均額は65,411円となった。
年代別で平均積立額を比較したところ、20代以下は54,048円、30代は61,495円、40代は66,709円、50代は65,614円、60代以上は72,231円と、年代が上がるほど積立額も高い傾向がみられる。
また、「新NISAでは成長投資枠の年間非課税投資枠は240万円になったが、実際に今年(2024年1月~6月)投資した金額を教えてください」という質問に対しては、「220万円以上~240万円以下」と回答した人が26.2%と最も多く、平均額は1,161,484円となった。
現時点での投資額の分布は、上限に対して控えめな額を選択する人と、上限枠に近い額を選択する人の二極化の傾向が見られる。
年代別で平均額を比較したところ、20代以下は575,625円、30代は1,043,846円、40代は1,187,149円、50代は1,184,202円、60代以上は1,348,819円と、年代が上がるほど投資額も高い傾向となった。
新NISAを活用して投資している対象について、地域別、タイプ別、投資信託ETFのタイプ別で質問したところ、地域別1位は「アメリカ株」62.7%、タイプ別1位は「成長株」55.0%、投資信託ETFのタイプ1位は「インデックスファンド(投資信託)」86.3%という結果に。
投資・資産運用しない理由1位「知識がなく分からない」手続きや情報面でのサポート不足により行動に移せない人が多数
投資・資産運用をしていないと回答した人に「していない理由を教えてください」という質問をしたところ、「資産運用の知識がなくやり方がわからない」42.0%と最も多い回答となった。
1月実施の調査では44.7%、4月実施での調査では39.5%と、いずれも最も多い回答結果となっており、半年間での大きな変化は出ていない。
投資・資産運用について手続きや情報面でのサポート不足により行動に移すことができないことが分かった。
調査概要
調査名:オカネコ 新NISAの利用意向調査 2024年7月
調査方法:WEBアンケート
調査期間:2024年7月1日(月)~2024年7月2日(火)
回答者:全国の『オカネコ』ユーザー919人
回答者の年齢:20代以下4.4%、30代 17.3%、40代 26.7%、50代 30.6%、60代 以上21.0%
回答者の世帯年収:400万円未満24.8%、400万円以上600万円未満21.1%、600万円以上800万円未満16.4%、800万円以上1,000万円未満12.0%、1,000万円以上1,200万円未満6.3%、1,200万円以上9.4%、分からない10.0%
※『オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年7月』
※『家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ』
構成/Ara