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なぜ、人気?若い世代や海外から「日本酒」が支持される3つの理由

2024.07.20

海外での人気が高まるニッポンの酒、日本酒。日本酒にも用いられる「伝統的酒造り」の技は、ユネスコ無形文化遺産への提案も進められている。

その国内最大のイベント「日本酒フェア2024」が7月5~6日に開催された。国内はもちろん海外からの日本酒ファンも集まった。

初心者にもおすすめ絶対お得な日本酒フェア

国内の約1600のメーカーが所属する日本酒造組合中央会が主催する「日本酒フェア」は、一般向けの「酒が飲めるイベント」としては国内最大級。中でも、入場券3000円(学割2500円)で、45都道府県から出品された自慢の約400銘柄が試飲できる。ファンには文字通り垂涎もののイベントだ。今年は合計4600枚のチケットが早々に完売した。

都道府県ごとにブースが並ぶ。お目当ての酒に直行するファンもいれば、自分の好みに合う銘柄を選んでもらう初級者も。

「毎年来ています」というマニアも多いが、初心者にとってハードルが高いイベントではない。飲み方をガイドしてくれるコーナーがあり、日本酒ハンドブックも配布されている。好みのタイプや銘柄が見つけられる、初心者にもおすすめしたいイベントである。

「日本酒フェア2024」PR事務局の戸田知礼さんは「今年は例年よりも若い人の姿が目立ちました」と話す。今年から学割チケットを導入したということで、さっそく、その成果が見られたようだ。

初心者もOK。日本酒のプロに何でも聞けるチャンス。

イベント会場で販売されるグッズも楽しい。

ユネスコ無形文化遺産に提案された日本酒の技とは

外国人の参加も目立った。イギリスから来日したという女性は「日本酒は伝統的な技術が受け継がれるだけでなく、味や香りのバリエーションが豊か。造り手の個性や奥深さもあり、英国でも人気が出てきている。一部では高級ワインと同等の扱いになってきている」とコメントしている。また、台湾から来日した男性は、「日本の文化や醸造技術は本当に素晴らしい。ユネスコ無形文化遺産の登録にも注目している」と話す。

現在、文化庁では「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた準備を進めている。今年12月に政府間委員会で審議され、順調にいけば登録が決定する見込みである。

〝伝統的酒造り〟とは、具体的には「原料を処理するわざ」「こうじを造るわざ」「発酵を管理するわざ」の3つの技。伝統的な酒造りで醸された酒は、日本の儀礼や祭りにも欠かせない。酒造りの技術と併せて、祭りや儀礼の伝統が継承される機運醸成も期待される。

会場では「伝統的酒造り」について紹介されていた。

日本酒は今、海外から熱い視線を受けている。国内市場においては、どの酒類も販売量の伸び悩みが続き、海外に市場を求める流れの中で、日本酒は着実に輸出量を伸ばしてきた。2023年分は世界的な物価高の影響もあり輸出金額が減少に転じたが、注目されるべきは、単価が上がり続けていることだ。

2023年は1L当たり1407円で前年比6%増。10年前と比べると200%以上と、急伸している。日本酒の認知度が高まっただけでなく、高級日本酒の人気が伸びていることが伺える。

最近の清酒の輸出動向について。ちなみに輸出先の1位は中国。出典:酒のしおり

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