裁判所のジャッジ
DV夫の勝訴でした……。
裁判所は「Y男は夫に慰謝料40万円払え」と命じました。
理由は、「夫が妻にDVをしていたが、妻とY男がホテルに行った時点では夫婦関係が完全に破綻してたとは認められない」というものです。
Y男は「ホテルに行った時期にはすでにこの夫婦関係は破綻していた」と主張したのですが、裁判所は認めませんでした。というのも、不貞行為の約2か月前、妻がDVセンターに行った時に「夫が変わってくれるのであればこのままでいいという思いもある」という発言をしていたからです。
裁判所はこの発言などから「離婚について迷いがあったものと窺われ、夫婦関係が修復不可能なほどまでに完全に破綻していたとは認められない」と認定しました。
妻を殴って骨折させておきながら、夫が勝訴……となった腑に落ちない事件でした。
さいごに
配偶者のDVに悩んでいる方は、内閣府「DV相談+(プラス)」に相談してみてください。今回は以上です。また次の記事でお会いしましょう。
取材・文/林 孝匡(弁護士)
【ムズイ法律を、おもしろく】がモットー。法律コンテンツを作ることが専門の弁護士。
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