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20年ぶりに発行された新紙幣に興味がないと答えた人たちの本音

2024.07.11

2024年7月3日、20年ぶりとなる新紙幣が発行された。

新一万円札には「日本近代社会の創造者」である渋沢栄一、新五千円札には女子英学塾(現:津田塾大学)の創設者・津田梅子、そして新千円札は「近代日本医学の父」北里柴三郎の肖像画がそれぞれ採用された。

新たに採用された偽造防止技術やユニバーサルデザイン、新たなお札の顔となった3人のエピソード、果ては新紙幣詐欺など巷では新紙幣に関するニュースが溢れている。

今回は、世間の熱とは反対に新紙幣に「興味がない人」の声を集めてみた。

20年ぶりの新紙幣発行、みんなの反応は如何に

「面倒くさい」に続き、2番目に多かった理由は「●●を選択しているから」

前回の新紙幣が発行された際(2004年)には、1年間で6割程度が新紙幣に入れ替わったと言われている。

つまり、新紙幣は急がなくてもそのうち手元に回ってくるもの。しかし分かってはいても、やはり話題の新紙幣をいち早く手にしたいと思うのも人間の性(さが)。

発行から約一週間、新紙幣をすでに入手したかどうかのアンケートを取ったところ、次のような結果が集まった。

Q.あなたはもう新紙幣を手にしましたか?

はい(5.1%)

いいえ(94.9%)

※有効回答数:641件

※調査期間:2024年7月5日~7月10日

新紙幣の発行から一週間。すでに約20人に1人が新紙幣を手にしていることがわかった。まだまだおつりで回ってくる機会が少ないことを考えると、自発的に銀行に両替に行った人が意外と多かったということだろう。

さらに、上記アンケートで「いいえ」と答えた人に、その理由を聞いたところ、「新紙幣に両替するのが面倒くさいから」という回答が261票(42.9%)だった。

やはり、両替に向かった人たちはそれなりの熱意がある人たちだけなのだろう。

また、「新紙幣に両替するのが面倒くさいから」に続き、多くの新紙幣〝興味なし派〟の支持を得た意見は以下の通りだった。

・キャッシュレス決裁を選択しているから(173票、28.4%)

・まだ新紙幣が使えない券売機があるから(54票、8.8%)

「キャッシュレス決裁を選択しているから」は、これほどまでにキャッシュレス決裁が浸透してきた時代ならではの新紙幣に興味を持たない理由だろう。

3:7でデザインは旧紙幣派が多数

さらに、肖像画の人物が一新されたことやユニバーサルデザインなどデザインの面でも話題を集めている新紙幣。

そこで次のようなアンケートもとってみた。

Q.あなたは新紙幣と旧紙幣、どちらのデザインの方が好きですか?

※有効回答数:641件

※調査期間:2024年7月5日~7月10日

旧紙幣のデザインを推す理由の多くが「見慣れている」というものだった。

・目が慣れているから。新紙幣もそのうち慣れて旧を忘れるとは思うけど。(51歳/女性)

・慣れだと思います。旧紙幣に変わった20年前も新渡戸稲造や夏目漱石など前紙幣を見慣れているから、樋口一葉や野口英世に変わったとき変な感じがした。新紙幣もそのうち好きになります。(52歳/男性)

・長年使って愛着がある。特に福沢諭吉は10000円札のことを「諭吉」と言ったりしているくらい定着している。(56歳/男性)

一方で、まだ手にしていない人も多い中、新紙幣のデザインの方が好みだと答えた人の回答の一部を紹介したい。

・セキュリティが数段上であるため、工業製品としての機能美を感じる。(50歳/男性)

・ホログラムが偽造防止とデザイン性を兼ね備えていて好き。(30歳/女性)

現金派にとっては、見慣れている旧紙幣の方がわずかなストレスもなく快適なのかもしれない。

しかし、それも時間の問題。見慣れてくると新紙幣の時代の最先端を行くデザインの良さを感じていくことだろう。

20年ぶりの新紙幣の発行だ。新しいデザインに慣れ親しんでいくという楽しみ方も一興なのかもしれない。

文/DIME編集部

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