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正しい日本語よりも略語のほうが日常的に使われている表現が少なくない。「バズる」もそんな言葉の一つだ。会話やバラエティ番組などで聞き慣れていても、正しい意味や類語に関して理解できていない人も多いはず。
そこで本記事では、「バズる」の意味や語源、似たような言葉との違い、バズることのメリットや内容を解説する。
「バズる」の意味とは
まずは、「バズる」の意味や語源、「炎上」「バッシング」「バイラル」との違いを解説する。バズるの類語とあわせて、ぜひ参考にしてほしい。
■SNS上で注目されている投稿のこと
バズるとは、SNSの投稿やインターネットのコンテンツが話題になり、多くの人から注目または拡散されていることを意味する。
具体的には、SNSで投稿した内容に対して多くの人からの「いいね」を集めたり、「リポスト」されたりすることを指す。
X(旧:Twitter)であれば多数の「いいね」を集めていること、Instagramであれば短時間で多くの人に投稿を見られていることがバズっている状態の目安だ。
■バズるの語源とは?何の略?
バズるは、ハチが群がってブンブンと音を立てている様子を表す英単語「buzz」が語源。
ハチが群がっている様子が派生し、特定のトピックスが人々の関心を集めて拡散される状態を表すようになった。なお、「バズる」を英語で伝える際は、バズるの語源「buzz」ではなく、別の英単語や語句で表現されることが多い。
■バズると「炎上」「バッシング」「バイラル」との違い
「炎上」「バッシング」「バイラル」は、「バズる」の意味と混同されやすいが異なる意味を持つ。
「炎上」や「バッシング」は、批判を浴びたり非難を受けたりとネガティブな関心を向けられている様子を指す。例えば、SNSの投稿内容が人のプライバシーを侵害するものだったり、極端な意見だったりする場合に生じる。
また、「バイラル」は、ウイルスのように話題が即座に広まっていく状態を表す。「バイラル」も「バズる」も話題が広まるのは同じだが、「バイラル」のほうがスピーディーに話題が広まり短期間で落ち着く。これらの言葉を、誤った意味合いで使わないように注意しよう。
■バズるの類語
「バズる」と似たような意味を持つ言葉は、以下の通り。
1.拡散する: SNSなどで投稿されたメッセージが多くの人に広まること。
2.話題になる:多くの人が対象となる内容を話したり、注目したりしている様子。
3.注目を集める:特定の内容に関して多くの人から意識されていること。
4.注目の的:多くの人が関心をもつ対象の出来事や人物のこと。
5.脚光を浴びる:世間の注目の的となること。
これらの言葉は、インターネットやTV、雑誌などで情報が広がることを指す表現だ。表現の微妙な違いや文脈で使い分けられるよう、それぞれの正しい意味を把握しておこう。
バズることのメリット
次に、バズることのメリットを紹介する。バズることで何が得られるのかをチェックしておこう。
■1. 経費がかからない
SNSやインターネットでバズった内容は、広告宣伝費をかけずに多くの人々に知ってもらえて商品やサービスの知名度アップや購入に発展する可能性がある。
例えば、無料で利用できるInstagramやX(旧Twitter)などを使って、自社商品やサービスの投稿、口コミを拡散できれば、広告宣伝費の節減が可能だ。
■2. 短期間で認知度が向上する
バズると、比較的短期間で商品やサービスの認知度が向上し、新規顧客の獲得や人材採用につながる。
具体的には、求職者が企業を知ってスピーディーに人材の確保ができる可能性もあるだろう。
■3. 利益が向上する
「バイラルメディア」や「キュレーションメディア」の内容がバズると、利益の向上につながる。
「バイラルメディア」とは、SNSでの拡散をねらったコンテンツを発信する媒体。また、「キュレーションメディア」は特定の話題をまとめたサイトを表す。これらがバズってコンテンツの閲覧数が集まると収益を上げることができる。
バズる内容
最後に、バズる内容を紹介する。バズることはさまざまなメリットがあることはわかったものの、どのような内容がバズるのだろうか。具体的な内容を確認しておこう。
■1. 有益であること
投稿内容が多くの人々にとって役立つ情報であればバズりやすい傾向がある。
例えば、日常生活でよく使う洗剤やスキンケア用品、ボディケア用品に関してためになる内容であれば拡散されやすいだろう。
■2. 共感できること
人の共感を引き出せるのも、バズる投稿の特徴だ。
例えば、誰しもが思わず「可愛い」「くだらなくて面白い」「あるある」などの気持ちを抱くコンテンツが挙げられる。
自分が共感した後は、「誰かに同様に共感してもらいたい」という感情が引き金となり、拡散される。
■3. 最新であること
最新の情報も、バズるコンテンツの一つだ。
例えば、スマートフォンの最新機種や最新のAIチャットサービスの情報、トレンドのファッションなど、まだ広く知られていない情報は、多くの人から注目を浴びる可能性がある。
一方、すでに誰もが知る情報は拡散する気持ちにならないため、バズる投稿にはなりにくい。
■4. 思いがけないこと
投稿内容に意外性があると、読み手が面白がって拡散しバズるケースがある。
例えば、自社のブランドイメージと異なる内容を発信すると、意外性が生まれて投稿に興味を持たれやすくなる。
■5. 後押ししたくなること
バズる内容にするためには、人々が共感し後押ししたくなる要素も含めるのがポイントだ。
例えば、企業のアカウントを運用している担当者の人柄や、企業ならではの小話を伝えると、読み手にとって企業アカウントが身近なものになり、応援したくなる可能性がある。
ただし、嘘の内容を投稿したり、広告色が強かったりすると人々から敬遠されるため注意が必要だ。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部