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お金を貯められる人と貯められない人の考え方の違い

2024.07.11

将来のためにお金を貯めることは大切ですが、インフレで物の値段が上がり、円安で輸入品が高騰する現代社会では、貯金だけで老後に備えた資産形成や経済的な安定を確保するのは難しい時代に突入しています。

では、どのように資産を増やしていけば良いのでしょうか?

多くの人々が抱えるこの課題に対し、貯金に加えて「資産運用」と「人的資本」の最大化が重要なポイントとなります。

そこで今回は、お金が貯まる人と貯まらない人の習慣の違いを図解しながら、どのように「投資脳」を持つべきかを解説していきます。

貯金だけではインフレに対応できない

収入の範囲内で節約することはもちろん有益ですが、その効果には限界があります。例えば、手取り収入が30万円で生活費を20万円に抑えた場合、貯金できるのは月10万円です。仮にこのペースで30年間貯金を続けても、総額は3600万円に過ぎません。仮に生活費をもっと切り詰めて月15万円にしたとしても、5万円の追加貯金しかできず、それでも月15万円の貯金で得られる額は4500万円に過ぎません。

さらにインフレが発生した場合、貯金の実質的な価値を減少させることになります。

仮に毎年1.5%のインフレが30年間続いた場合、今日の3600万円は30年後に約2200万円の価値しかありません。毎年2.5%のインフレであれば、その価値は約1500万円になります。インフレ率が高い場合、その影響はさらに顕著になります。例えば、毎年3%のインフレが30年間続いた場合、今日の3600万円は約1080万円の価値しかありません。

つまりインフレは資産の実質的な価値を減少させ、長期的な貯金戦略を脅かすことがあるため、インフレに対抗するための投資戦略が必要なのです。

通貨リスクの認識

貯金はその国の通貨に依存しています。過去数年間でトルコリラやアルゼンチンペソは対ドルで大幅に価値が下がりました。例えば、トルコリラは2016年からの8年間で対ドルで約90%の価値を失いました。同様に、アルゼンチンペソは2021年からの3年間で対ドルで約90%の価値を失いました。日本円が同じように急落する可能性は低いですが、財政および金融政策次第では円の価値が下がるリスクも存在します。例えば、国の財政赤字が拡大し続けると、通貨価値が下落する確率が高まります。このようなリスクに備えるためには、資産の分散を考えることが重要です。

人的資本の最大化

実は投資は資産形成において重要ですが、収入を増やすためには、人的資本を最大化することも重要です。人的資本を高めることで収入が増加し、貯金や投資に充てる資金が増え、資産形成が加速していくのです。

下記のようなアプローチは一例ですが、人的資本の最大化につながる考え方といえるでしょう。

【教育とスキルの向上】

教育やスキルアップは、人的資本を高めるための基本です。新しい技術や知識を学ぶことで、職場での評価が上がり、昇給や昇進のチャンスが広がります。例えばプログラミングやデータ分析のスキルを習得することで、IT業界やデジタルマーケティングの分野での需要が高まり、高収入を得る機会が増えます。さらに、語学力の向上もキャリアアップにつながります。

【キャリアの戦略的な選択】

キャリアの選択も人的資本の最大化において重要です。成長が見込まれる業界や企業を選ぶことで、将来的な収入の増加が期待できます。実際、成長産業に身を置いた方がチャンスの数は多く、将来的なキャリアの安定性と収入増加につながる確率は高くなるでしょう。

【健康とウェルビーイングの維持】

健康も人的資本の一部です。健康であることは、高いパフォーマンスを維持するための必須条件です。多くの経営者がスポーツをしているように、定期的な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠を心掛けることで、仕事における生産性や集中力が向上します。

それと同時にメンタルヘルスのケアも忘れてはなりません。ストレス管理やリラックスのための活動も重要です。

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