【AJの読み】“がんばらないで節電”をコンセプトに生まれたスマートリモコン
Natureの長尾友美氏がデザインした「Nature Remo Lapis」は、シルエット、テクスチャーは実際の石を3Dスキャンして、本物の石のような、一つ一つ違う自然な模様になっている。
見た目は本当に“石ころ”のような感じだが、赤外線照射距離は約30畳と、既存の「Nature Remo mini 2」と比べて赤外線の到達距離を拡大させている。
「我々が提供しているIoTデバイスで、お客様に非常に喜んでいただいているポイントが、使いやすさを含めたデザイン性にあります。それは国内のメーカーが比較的苦手とする部分でもあるので、国内のメーカーにサービスを提供することで、彼らのサービスをより魅力的にリッチにしていくというのが、我々が貢献できる点だと思っています。
それが実現できれば、より接続されるデバイスの数が増えていき、ひいてはそれが日本全体の電気の調整力になって、再エネ普及がどんどん進みますし、調整力になることでピーク時の火力発電の発電量をデマンドレスポンス(電力の需要量を供給量に合わせる手法)で置き換えていく大きな効果があると思っています」(Nature 代表取締役 塩出晴海氏)
Natureのスマートリモコンは、昨年7月にリリースした手に取りやすい価格のエントリーモデル「Nature Remo nano」で販売台数が急速に伸び、今夏は70万台を突破する見込み。塩出代表はLapisの市場投入とau エネルギー&ライフとの取り組みで、遅くても再来期中には100万台超を達成したいと意気込む。
「我々が今立ち向かおうとしている地球沸騰化はNature単独でどうにかなるようなものでは全くないと思います。今回auさんと一緒に共同サービスを展開させていただくことになりましたが、これからもNature単独じゃなくて仲間をたくさん増やすことでこの大きな地球の課題に挑んでいきたいと思いますし、それを実現することで、Natureのミッションである“自然との共生”という世界を実現していきたと思っています」(塩出代表)
取材・文/阿部純子