■連載/阿部純子のトレンド探検隊
スマートリモコン「Nature Remo」が進化した「Nature Remo Lapis」が新発売
創業10周年を迎えた「Nature」が、累計販売台数65万台のスマートリモコン「Nature Remo」のデザインと機能を大幅に刷新した新モデル「Nature Remo Lapis」を発表した。
Nature Remoはスマートフォンで家電を操作でき、スマートスピーカーと連携し、家電の自動制御やスケジューリングができるスマートリモコン。LapisはNature Remoの進化した形として、負担のない節電、部屋の状態の見える化、スマート機器やMatterへの接続数を大幅に拡大といった特色を持つ。
〇がんばらない節電
好みに合わせて自動で節電できる「オートエコ」の機能を搭載。エアコンの利用状況を学習し、制御する時間帯を設定。節電の強さは1~3あり好みの強さ設定するだけで、あとはLapisが運転するというもので、選んだ強さに合わせて節電回数が変化する。
エアコンの実際の稼働時間、節電運転の実施と完了率、節電制御したときのエアコンの温度、節電をキャンセルしたときの温度と湿度、Lapisはこれらの情報を学習し、個々にあった節電プランを作成する。
「私もNatureのメンバーも使っていて非常に快適だと思う理由の一つが、エアコンを使う時間帯や使い方は個々で異なりますが、各自に合わせてパターン、快適さなどを学習して節電プランを作成してくれるということです。
節電中のエアコン温度調整の有無から快適度を自動学習し、学習した内容を元にユーザーに合わせて翌日の節電プランを作成します。もちろん自動で学習もしますが、ユーザー自身の節電運転に対してのフィードバックも可能です。コントロール画面には、どのくらい節約できたのか数字で見られるようになっています。
24時間使って最長8時間の節電を行い、2度調整を行った場合、エアコン1台の節電効果は1か月で最大2300円になります」(Nature プロダクトマネージャー 荒川恵太氏)
もう一つの特色が「コスパ起動」。エアコンを急激に冷やしたり、暖めたりする必要のないときに、ゆっくりとエアコンの温度を変更するという機能。室温と設定温度の差が大きいほど消費電力が大きくなるため、室温に近い温度から段々と下げていき、室温とエアコンの設定温度の差を小さくすることで消費電力を抑える。帰宅時にエアコンをオンするとき、朝起きるときなどに使える機能。
エアコンを起動するオートメーションを利用の際に設定が可能で、 エアコン起動時の室温と設定温度を基に制御時間を設定する。
「消し忘れアラート」(今夏リリース予定)は、家に誰もいない状態で、一定時間以上エアコンがついている時に通知が来る機能。
アプリで設定したホームに参加しているユーザーが、ホーム内に在宅・外出中かどうかを、位置情報を基に判定。 ユーザーが外出中となり、設定した時間を超えた場合にプッシュ通知を送る。
〇体調をととのえる
Lapisを使って部屋の空気を調整し日々の体調をととのえる「熱中症アラート」「快適指数表示」「バイタルデータ連携」の3機能を搭載。
「熱中症アラート」(今夏リリース予定)は、設定した部屋の温度と湿度が一定水準以上になり、熱中症危険レベルが高くなった場合にプッシュ通知を送る。
「快適指数表示」(今冬リリース予定)は、部屋の快適指数を表示し、適切な室内環境かどうかを簡単に見える化する。
来年リリース予定で有料化検討中の「バイタルデータ連携」は、ウェアラブルデバイスと連携し、心拍などバイタルデータを基にエアコン制御を最適化するという機能。離れて暮らす家族の見守りや、自身の健康状態に合わせた家電操作を想定している。
〇家電をもっとつなぐ
新たな接続機器として 2023年発表のスマートスイッチ「SESAME bot」に引き続き、新モデルの「SESAME Bot 2」に対応予定。また、スマート照明「Philips Hue」と公式に連携を開始し、2024年中に実装予定。
スマートホームの新規格「Matter」のデバイス対応として、スマートロック「Qrio Lock」をMatterエコシステムに追加。「SESAME 5/5Pro」は順次対応予定。Lapisを通じてMatterエコシステムに組み入れられるデバイス数が3から20と大幅に増加、同時に利用できるコントローラー数も2から8に拡大する。
〇家庭向け節電サービス「スマート節電 with Nature Green」
au エネルギー&ライフの契約者数350万世帯超の電気小売サービス「auでんき」は、Pontaポイントが自動でたまり、30分ごとの電気代やその月の電気代予測が見られるアプリで節電効果が一目でわかるサービス。
au エネルギー&ライフとNatureと組んだ新サービス「スマート節電with Nature Green」は、auでんきの契約者を対象に、「Nature Remo Lapis」を月額550円で使えるオプションサービス。Lapisの機能「オートエコ」で、エアコン作動状況を分析した自動節電により電気代を削減。Nature Remoのアプリ上で、今月の電気代と電気料金予測を確認することができる。
「本サービスは月間550円で年額にすると6600円ですが、1年間ずっとLapisをつけていただくと、節約効果が6600円以上出るというシミュレーションが出ています。夏・冬は当然550円以上の節約効果が出ますので積極的に使っていただきたいですし、エアコンを使わない季節では節約だけでなく他の機能も使っていただきたいと思っています」(auエネルギー&ライフ株式会社 取締役副社長 吉岡尉登氏)