増加傾向にある通信制高校
2020年に文部科学省が作成した資料(「高等学校通信教育の現状について」)によると、「近年、全日制・定時制課程を置く高等学校の校数は全体として減少傾向にある」なかで、「通信制課程を置く高等学校の校数は全体として増加傾向にある」らしい。
生徒数についても、全体の6.3%は通信制で、定時制2.4%の約2倍にのぼる。
通信制高校は地域を限定しないので、自由に学びたい需要が高まる中で、その存在感は段々と大きくなっているのかもしれない。
たくさんの選択肢がある時代に何を学ぶか
多くの学生は成績ごとに一列に並べられ、〝この偏差値の生徒はこの高校〟というように、自動的に振り分けられていく。こうした仕組みにそれほど違和感を抱かず入学するケースがほとんどだろうが、それで本当にいいのか、懐疑的になることもある。
インターネットを活用するようになり、子どもたちの目の前には「学ぶ」ことについて、もっとたくさんの選択肢が広がっている。
縁あって、私たちと同じ時代を生きる子どもたち。画一化された考え方で「学ぶ」のではなく、将来何のために働くのかを見据えた、自分なりの答えを見つけてほしいと思う。
取材・文/内山郁恵