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幸せホルモンがアップ!呼吸を「する」でのはなく「感じる」ことで脳と心を整える方法

2024.07.05

がんばりすぎなくてOK!操作しない自然な呼吸を感じて

「やり方は簡単。鼻からスーッと息を吸ってお腹に空気を送り込んで、自然に任せてフーッと吐き出します。口から吐いてしまうと二酸化炭素が抜けすぎてしまって脳血管が縮まり、血流悪化の原因にもなるので、吐く時も鼻を使うのがおすすめです。ここでもうひとつ大切なのは、呼吸を操作せずに、観察モードになること。『何秒で吸って何秒で吐き出そう』『1分間に5回のペースでゆっくりやろう』など、目標を立ててしまうと、考えるモードから抜け出すことができません。『今、呼吸をしている自分』に気づき、感じ続けることが、この呼吸法では最も大切です。すぐに考え事が浮かんでしまうような時も、ダメ出しをせずに自分を許容してあげることです」

 呼吸を感じ、観察し、雑念が浮かんできたら、そういう自分にも気づいて、もう一度呼吸に意識を戻す。がんばりすぎずに、自分を解放するひと時を持つことこそ、疲れを取るのに大きな意味を持つと、山下医師は言う。

「一般的には、5分以上継続することで、脳のアルファ波が増えてゆったりとした脳波になり、疲労が取れるといわれています。20分以降はそれほど効果に違いがないので、5〜20分で無理のない範囲がベスト。できるだけ継続することが大切です。そうすることで、雑念にとらわれることが減って、呼吸に集中できる時間が長くなってくるはず。ただ、呼吸に集中しづらいという人は、吐く息自体を数えたり、セルフナレーションで『空気が鼻から入ってくる、お腹が膨らんでくる、凹んでいく……』と、自ら実況をすることでも、呼吸に意識を向けやすくなります」(下コラム参照)

 また、この呼吸法は、仕事の効率アップにも効果的というから注目だ。

「人間の脳には、考え事をしている時に働くデフォルトモードネットワーク(DMN)というシステムがあります。これは、脳の消費エネルギーの60〜80%をも占めており、鬱病やクヨクヨしやすい人ほど、このシステムの活動量が大きく、脳疲労しやすいといわれています。観察モードの呼吸には、この神経活動を鎮め、反対に、脳の司令塔ともいえるDLPFC(背外側前頭前野)を活性化させる効果があるのです」

 このDLPFCは、目標達成への遂行能力や判断力、問題解決能力などにも深く関係するという。朝の目覚めの数分や通勤の電車の中など、隙間時間でもできる〝感じる呼吸〟が、疲労回復と仕事のパフォーマンスアップにつながるというのなら、早速、試してみたいところだ。

お疲れ脳をリセットする呼吸のキホンと姿勢

Step.1|正しく座る

正しく座る身体を前後左右に揺すり、お尻が安定して体が真っすぐになる位置を探る。顎を引き、両手は膝の上に。手のひらを上にすると肩が外を向き、胸郭が広がり呼吸がしやすくなる。

Step.2|姿勢を整える

姿勢を整える手を組んで、骨盤を立てるように思いきり背伸びをしたら、組んだ手を離してスッと下ろす。肩は思いきり脱力。

Step.3|呼吸を行なう

呼吸を行なう軽く顎を引き、目は閉じるか、半目で斜め45度方向に視線を落とす。最初にフーッと意識的に息を吐き、後は自然な呼吸を感じるのみ。

呼吸に意識を向け続けるためのHint

【1】心と呼吸のイメージを作る

例えば「心は船、呼吸は錨。海に漂う船(=心)を、錨(=呼吸)を下ろすことでつなぎ留める」、というように、それぞれ物に例えると、意識が向けやすくなる。

【2】呼吸に数字をラベリング

息を吐くたびに、「1、2、3……」と数えていく、座禅では〝数息観〟といわれる方法。1をずっと数え続けても◯。

呼吸に数字をラベリング

【3】セルフナレーション

今、どこに意識が向いているのか、実況中継をするように心の中でつぶやいてみる。言葉にすることで、意識が逸れたことに気づきやすくなる効果もあり。

取材・文/坂本祥子 モデル/山下あきこ 撮影/中本マナブ イラスト/岸 潤一

ギャンブル、無駄づかい、喫煙、飲酒、やめたくてもやめられない人におすすめの〝脱・依存脳〟シフト

誰もが何かしら、『やめたい』と思っているのになかなか『やめられない』悪習慣を持っているもの。その悪習慣をゾンビ習慣と呼び、やみつきさせる脳の仕組みを解明、「エモーションシフト」という新メソッドを用いて、「今度こそ」やめられるコツとワザをわかりやすく解説した新刊が『「やめられない」を「やめる」本 -脱・依存脳-』が話題だ。

『「やめられない」を「やめる」本 -脱・依存脳-』
著/山下あきこ(脳神経内科専門医) 

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自ら実体験した「やめられないをやめる」コツ

著者の山下あきこさんは、25年に渡り、脳神経内科の専門医としてさまざま疾病の診療にあたってきた。扱う疾病や症状は主に脳梗塞や認知症、頭痛、めまい、しびれなど。そして、その多くが、飲酒や喫煙、夜ふかしなど、「やめたいのにやめられない」悪しき生活習慣が原因になっているという。

例えばお酒の飲み過ぎで手足のしびれを起こしたり、食べ過ぎのせい糖尿病になったり、夜あかしが続いて頭痛やめまいを起こしたり……。そうした悪習慣や依存行動が病気をつくっているので、まずはその依存を解決することが、病気の予防や根本的治療になる、というのだ。

「今日からタバコをやめます!」と宣言したのに、その夕方にはタバコを買いに行く。「一週間お酒を飲まない」と決意したのに、3日後にはビールが冷蔵庫に並んでいる……。あなたの周りにそんな人はいないだろうか。実は山下さん自身も10年ほど前は同じだった。

「ところがある時、ひょんなことから禁煙に成功することができたんです。その成功がきっかけとなり次はお酒をやめました。さらにスナックやスイーツを食べる頻度もかなり減りました。さらにさらに早起きが苦手だった私が、毎朝5時に起きるようになったんです。もちろん、あっさり到達できたというわけではありません。とはいえ、ひたすら我慢と根性で頑張ったというわけでありません。私は最初の禁煙で「やめるコツ」を掴んだから、『やめられない』を『やめる』ことができたのです」(山下さん)

こうした自らの体験に加え、豊富な診療経験から得た知見とエビデンスデータを交え、具体的な克服術を指南するのが本書。本書では一度習慣になるとその行動について深く考えず、ただただやり続ける、健康を害しても人間関係が破綻してもやり続けてしまうこの悪習慣を「ゾンビ習慣」と呼び、ゾンビ習慣を撃退するテクニックを実際の診療事例をもとにした10人の依存ストーリーと共にわかりやすく解説する。

「今年こそ、やめたい!」「今年こそ、変わりたい」と思っている方におすすめの1冊だ。先日、山下さんと人気VTuber、犯罪学教室のかなえ先生との対談が行なわれたので、こちらも参考にしていただきたい。

ゾンビ習慣から「今度こそ」抜けだすノウハウが満載

■CONTENTS

◆第1章 人をだめにするやめられない習慣=ゾンビ習慣とは

心と体を蝕む「ゾンビ習慣」/依存の種類 その(1)物質依存/物質依存の代表例(1)〈アルコール〉/(2)〈ニコチン〉/(3)〈甘味料・グルテン・油脂〉/依存の種類 その(2)プロセス依存 

◆第2章 ゾンビ習慣「やめたいのにやめられない」のはなぜ? 

ゾンビ習慣に支配される脳の仕組み/人は「幸福貯金」がなくなると快楽で借金をする/悪習慣にはドーパミンが関係している/感情が習慣を作る/ゾンビ習慣にハマる人、ハマらない人

◆第3章 どうしたらゾンビ習慣から抜け出せる? 

脳ホルモンを利用/悪習慣を良い習慣に置き換える/「エモーションシフト」の新常識と実践

◆第4章 「やめたい習慣」別 依存しにくい脳の作り方と行動例 

ゾンビ習慣にかわる新しい習慣 (1)脱・物質依存 (2)プロセス依存 (3)すべての依存

◆第5章 ゾンビ習慣=「依存」脱却で待ち受ける未来 

新しい習慣を身につけて自分を好きになる/自分が変わると周りも変わる/新しい習慣を定着させる技術

◆COLUMN  Dr.あきこの依存診察室  様々な依存に悩む10人のストーリー

 

PROFILE
医学博士、内科医、脳神経内科専門医、抗加齢医学専門医
山下あきこさん
1974年佐賀県生まれ。1999年川崎医科大学卒業、福岡大学病院脳神経内科を経て、米フロリダ州メイヨークリニック留学。佐賀県如水会今村病院勤務。人々が健康づくりを楽しむ社会を目指し、2016年、(株)マインドフルヘルスを設立。アンチエイジング医学、脳科学、マインドフルネス、コーチングを取り入れたセミナー、企業研修、健康コンサルティング等を行う。著書に『やせる呼吸』(二見書房)、『こうすれば、夜中に目覚めずぐっすり眠れる』(共栄書房)、『死ぬまで若々しく元気に生きるための賢い食べ方』(あさ出版)、『悪習慣の罠』(扶桑社)。

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