疲労回復法として、サウナや運動を選ぶ人も少なくない。だが、実はそんな誤った対策を選ぶことで、余計に疲れをため込んでしまうことも……。そこで、梶本修身医師に脳の疲れを取るための正しい対処法を教えてもらった。
疲れは睡眠でしか回復できない
ホント ○
質の良い睡眠が疲れを取る唯一の手段!
世の中に氾濫する、数々の疲労回復対策。だが、疲労を取る唯一の手段は「睡眠」だと梶本先生は語る。
「疲労回復には睡眠の量と質が大きく関わってきます。仮に日中に忙しく活動をしても、良質な睡眠が取れていれば、脳の状態は回復します。逆にいえば、十分な睡眠を取らないと、いつまでも脳疲労は回復しづらくなるのです」
忙しいからといって大切な睡眠を削っていると、逆に後日どっと疲れが出てきて、仕事に向き合うことすらできなくなることも。
「多忙で優秀なビジネスパーソンほど、睡眠時間を削って、仕事や趣味に時間を使おうとしがちです。でも、常に脳をフル回転させている人ほど十分な睡眠が必要なので、それは本末転倒です。睡眠不足は脳の処理能力を低下させて効率も下げるし、場合によっては深刻な病気に発展する可能性もある。『しっかり寝たはずなのに疲労が続く』という人は、睡眠の量か質が足りていないのだと自覚し、生活を見直しましょう」
疲れを取るためにサウナにGO!
ウソ ×
脳の疲労が余計に増えるだけ
日々の疲れを取り除くために、熱いサウナで汗をかき、心も身体もととのえたい。そう考える人も多いだろうが、実はこれも脳疲労の回復には、全くプラスにはならない。
「サウナのような高温の環境でも身体と脳を正常な状態に保つため、自律神経は一生懸命働きます。すでに日々の仕事などで疲れているところに、身体にさらにストレスがかかるので、自律神経はますます疲弊し、疲労がたまります」
しかし、サウナに入った後は、スムーズに眠れる気もするが、そこには理由はあるのだろうか。
「それは、疲れが取れたからではなくて、自律神経が酷使されてへとへとになったから。自律神経が酷使されると、覚醒を保つことができずに寝落ちしてしまいます。ただ、寝落ちは正常な睡眠ではないので、変な時間に目が覚めたり、睡眠休息感も悪くなるので、疲労回復には逆効果といえます」
サウナに行く時は、疲労回復目的ではなく、あくまで娯楽にとどめておいたほうがよさそうだ。
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