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使い勝手の良さが際立つメルセデス・ベンツ「E220dステーションワゴン」の万能感

2024.06.30

「Eクラス」のステーションワゴンは1985年に登場した「W124型」の時からラインアップされている。さらに歴史をさかのぼると、ネーミングに「E」の表示はないものの「Sクラス」の下というカテゴリーのワゴンモデルとしては1960年代からラインアップしている。同時にディーゼル車も1960年代から搭載されていた。

 2024年1月に発表された「Eクラス」は6代目にあたるモデルで、4ドアセダンとステーションワゴンが同時に発表になった。パワーユニットはガソリンとディーゼルが1グレードずつ。試乗したのはステーションワゴンのディーゼルモデル。直列4気筒、2.0Lのディーゼルターボを搭載している。出力は197PS、440Nm。9速ATを組み合わせている。エンジンとミッションの間には電池モーター(ISG)で、23PS、205Nmのブーストが可能になっている。エンジンとモーターの出力、トルクの数値は、先代よりも向上している。

気になるエンジン音や振動、走りの安定度をチェック!

 ディーゼルターボエンジンを始動させる。アイドリング時のエンジン音や振動は、抑えられているが、若干その存在は感じる。ステアリングコラム右から生えているシフトレバーを動かして、Dレンジにシフトする。レバーは上方向でリバース、下に下げてD、Pはレバーの頭頂部のボタンを押す。

 DYNANMICドライビングモードはエコ/コンフォート/スポーツ/アイスの4モード。コンフォートモードでスタート。乗り心地は低速ではややゴツゴツ感がある。中、高速でも硬めのセッティング。ラゲージスペースが空の状態で、乗員もドライバー1人なので、車両重量が重くなければ、フラット感は増すはずだ。ハンドリングはやや重めで、直進性の強さが感じられた。

 ステーションワゴンも前245/45T19、後275/40R19という前後異なるサイズのタイヤを組み合わせている。9速ATは、街中などでアクセル・オフにしても車速が低下しないコースティングのような状態で、燃費を稼いでいるセッティング。一方で、Sモードでは60km/hあたりから減速していくと、シフトダウンでのブリッピングが意外と強力で、エンジン音の高まりが気になった。試乗車では発生しなかったが、セダンの「220d」を試乗した時は1速へのシフトダウンショックも発生していた。このあたりのセッティングは、試乗車が生産初期モデルということを考慮すると、早晩に修正されての生産ということになるのだろう。

エンジン音は気にならず、疲れが少ないドライブができそう

 9速ATでの100km/h巡航は9速1200回転。8速1400、7速1700回転。2.0Lディーゼルターボは2000回転をオーバーしてもエンジン音の室内侵入は抑えられており、高速巡航は疲れが少ない移動ができそう。一方、全開加速ではレッドゾーン手前の4300回転まで上昇し、0→100km/h加速は8秒台で、2Lディーゼルワゴンとしては、遅いタイムではなかった。Sモードに切り替えると、各ギアで2000回転以上をキープするので、レスポンスのよいドライビングを楽しむことができた。

 燃費だが、カタログ値は18.2km/Lだが、今回は高速巡航や一般国道での走行が少なかったこともあり、15km/L台が最良値だった。室内は、試乗車がAMGラインパッケージ(50万4000円)、アドバンストパッケージ(59万円)、デジタルインテリアパッケージ(40万4000円)、レザーエクスクルーシブパッケージ(85万7000円)と、フルパッケージに近い内装ということもあり、居心地はとても良かった。

 前席に座れば、助手席の前まで1枚のパネルが拡がり、助手席の前にもスクリーンが装備され、ナビや諸装備の操作がタッチパネルで行える。さらにインフォテイメントシステムも進化している。後席は、着座位置は高くないので、頭上のスペースはたっぷり。後席の背もたれは4/2/4の分割で、前倒する。前倒の操作は、荷室側面のスイッチレバーを引くと、自動的に前倒しするが、この時、助手席の背もたれが倒れていると、後席背もたれの動きと同時に、助手席の背もたれが、直立方向に自動的に動き、後席背もたれがフラットになるように調整されることを発見。このような細かいが、実際に使う人にとって便利な装備を実用化するところは、国産車も大いに参考になる部分だ。

 荷室の広さは、奥行きが約1120mm、左右幅は1110mm~1470mmと広い。サブトランクも床下に設けられており、手前は床下約270mmと深い空間が用意されていた。トノカバーと床面の高さは約470mmだった。ミニバンが主流の国産車では、このクラスのステーションワゴンは、唯一の存在だった「Mazda6」が生産中止となり、「クラウンエステート」が発売されると、唯一のワゴンということになる。ステーションワゴンファンは、輸入車を求めるしかないのが、日本の悲しい現状でもあるのだ。

■関連情報
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/models/estate/e-class/overview.html

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

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