2015年度から2021年度まで実施された結婚式場業の売上高、取扱件数、従業者数及び事業所数 年度次・実数調査(※)において、2021年度の結婚式の取り扱い件数は63,230件となり、調査が開始された2015年度の89,132件と比較して減少している。
しかしながら2020年度がコロナ禍の影響で32,755件であることから、結婚式実施のニーズは回復傾向にあることがわかった。
特に6月の結婚式は「6月に結婚すると幸せになれる」とされるJune bride(ジューン・ブライド)と呼ばれ、6月に結婚式を挙げるために日程が調整されることもある。
一方で、さまざまな意思決定や両家の意向がある結婚式の準備は、必ずしもスムーズに進むとは限らず、場合によっては準備段階・本番問わずにトラブルが発生するケースもあるようだ。
そこでアシロは、ポータルサイト「ベンナビ離婚」にて、18歳以上の挙式経験のある既婚男女2,350人を対象として、結婚式でのトラブルに関するアンケート調査を実施した。
(※) 結婚式場業の売上高、取扱件数、従業者数及び事業所数 年度次・実数 |政府統計の総合窓口
約8割が結婚式を挙げており費用は100万円~300万円が半数以上
まず18歳以上の既婚男女3,000人を対象に「結婚式を挙げましたか?」と質問したところ、78.3%が「挙げた」と回答した。
年代別には20代が54%、30代が64%、40代が66%、50代が76%、60代以上は89%が「結婚式を挙げた」と回答していることから、若い世代になるほど結婚式を挙げる率が相対的に低くなることがわかる。
続いて本調査として、18歳以上の挙式経験のある既婚男女2,350人に対して「結婚式にかかった費用はいくらでしたか?」と質問したところ、28.9%が「100万円~200万円未満」、27.0%が「200万円~300万円未満」と回答しており、半数以上が100万円から300万円未満の範囲で結婚式を挙げていることがわかった。
しかしながら、結婚式を挙げたと回答した人のうち76.6%(1,801人)が50代以上であることから、結婚式を挙げた時期の物価を考えた場合、結婚式の予算が必ずしも現代の価値と同等とは限らないかもしれない。
10人に1人が結婚式でのトラブルを経験、相手は結婚式場やプランナーが多数
また、挙式経験のある2,350人に対して「自身の結婚式でトラブルを経験しましたか?」と質問したところ、90.8%が「いいえ」と回答。ほとんどの人は、結婚式にあたってトラブルはなかったものの、9.2%の人がトラブルを経験していることが判明。
結婚式でのトラブルを経験した人に「誰とトラブルになりましたか?(最も印象に残っている方についてお答えください)」と質問したところ、92人が「結婚式場もしくはプランナー」と回答し、次点で29人が回答した「相手側の家族・親族」に大きな差がついていた。
続いて、結婚式場もしくはプランナーとのトラブルを経験した人に対して、「どんなトラブルを経験しましたか?」と質問したところ、39人が「式場の対応が悪い」と回答。次点は28人の「ミスが多い」、27人の「見積もりの金額から大幅に金額が上がった」との回答となった。
また、結婚式場もしくはプランナーとのトラブルを経験した人の中から無作為に選定した50人に対して「トラブルに対してどのように対応しましたか?」と質問したところ、74%が「結婚式場(担当プランナーなど)と話し合いをした」と回答しており、多くの場合は直接的な話し合いの機会を設けていることがわかった。
一方で14%の人が「泣き寝入り」と回答しており、「消費者センターなど公的な窓口に相談した」といった具体的な解決手段を実施した人は8%に留まる結果に。
次項では、結婚式場やプランナー以外とのトラブルを経験した人に、具体的なトラブルの内容を伺った。
■結婚式場やプランナー以外との具体的なトラブルの一例
・お互いに交際経験がある共通の友人を招待するかどうかで揉めた。結局は新婦側の友人だけ呼んだ形になってしまった。(40代・愛知県・女性)
・泥酔した参列者が他の参列者へ暴言を吐いた。(50代・山梨県・男性)
・私の同性の友人が、旦那に生クリームを食べさせてもらっていて私が激怒した。(30代・静岡県・女性)
・友人代表の挨拶が長く、切り上げてもらうのに苦労した。(60代・女性・兵庫県)