2023年、ニューヨークタイムズ紙の「52 Places to Go in 2023(2023年に行くべき52カ所)」に岩手県盛岡市が選ばれたことは、記憶に新しい人も多いだろう。それ以降、盛岡市はメディアでの露出が増え、訪日観光客も増加するなど大きな影響が出たという。
続く今年、2024年1月9日に発表された「行くべき52カ所」に選ばれたのは、山口県山口市だ。
行ったことがない日本人(特に関東以東の住民)にとっては「自然」や「海産物」くらいの印象があるが、正直なところメジャーな観光地とは言い難いかもしれない。そんな山口県山口市について、本記事では行くべき52か所に選ばれた理由や魅力を掘り下げて伝える。
山口県の観光情報を発信しているウェブメディア『おいでませ山口へ|山口県観光サイト』の運営者に伺った、地元民しか知らない魅力やおすすめスポットの紹介もあるのでチェックしてみて欲しい。
実は観光資源豊富?山口県山口市の魅力
山口県山口市は、2024年4月に起きた『北米の皆既日食』、五輪開催を控える『フランス・パリ』に次ぐ3番目の「2024年に行くべき52カ所」に選出された。
本州の西端に位置する山口県は、三方が海に面した立地が特徴的な県だ。大きく「瀬戸内海沿岸地域」「内陸山間地域」「日本海沿岸地域」の3つにわけることができる。中部に位置する山口市は、山口県の県庁所在地だ。
瑠璃光寺五重塔 紅葉(出典:『おいでませ山口へ|山口県観光サイト』フォトギャラリー)
日本三大名塔とされる「瑠璃光寺 五重塔」をはじめ、歴史的な建造物や祭祀、風情ある街並みを有する山口は、 “西の京” と称されている。訪日観光客も好む新鮮な海鮮グルメや、温泉もある。
一方で、人口約19万人のコンパクトシティであること、観光公害が少なく人混みに悩まされることがないことなどが今回の選出の主な理由だという。
ここ数年、京都ではオーバーツーリズムによる被害が深刻化しているが、山口なら京都と同じような寺社巡りも慌ただしい思いをすることなくコンパクトに楽しめるのだ。