【美容室】1回あたり利用金額が増えた理由【女性の1回あたり利用金額別】
女性の1回あたり利用金額別では、低単価客ほど料金の値上げの影響が大きく、高単価客ほど「カラーにかける金額が増えたため」や「トリートメント、ヘッドスパにかける金額が増えたため」が高くなった。
■研究員からのコメント
1回あたりの利用金額の増加は、男女とも「値上げ」による影響が大きいものの、「カラー」「トリートメント、ヘッドスパ」「パーマ(男性のみ)」などカット以外のメニューにかける金額の増加による影響も。また、女性は高単価客ほど「値上げ」理由に挙げた人の割合は低く、中・低単価客に比べて、「カラー」や「トリートメント、ヘッドスパ」の割合が高い傾向にあります。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員・田中公子氏)
【美容室】1年以内のメニュー利用率
美容室で1年以内に利用したメニューについて調べたところ、女性は「縮毛矯正・ストレート」のスコアが3年連続で増加していた。一方の男性は「カラー」「パーマ」「トリートメント」が前年から2ポイント以上増加。特に「パーマ」は4年連続でスコアが増加していた。
■研究員からのコメント
女性のメニュー利用率は前年から横ばいのものが多い中で、「縮毛矯正・ストレート」が3年連続で増加しています。SNS等でロングヘアがサラサラっとなびく「バックショット」の写真や動画が流行しており、ストレートヘアへの憧れが背景にあるのかもしれません。また40代以上のオトナ女性は、加齢による髪のうねりや癖を直したいというニーズもあるでしょう。
男性は、「パーマ」の利用率が2024年も増加しています。パーマはおしゃれ目的のみならず、「髪のボリューム」や「髪がうまくまとまらない」といった悩みの解消にもつながります。サロンでは、若年層にはデザイン性の高いパーマスタイル、社会人には身だしなみを整えるために利用できるナチュラルなパーマスタイルなどが提案されていると考えられます。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員・田中公子氏)
【美容室・理容室】市場規模推計※(消費者ベース)
美容センサスから推計した美容室の市場規模は、1兆3543億円(前年比0.1%減)で2022年からほぼ横ばいとなっている。理容室の市場規模は、2762億円(前年比0.2%増)で2022年から大きな変化は見られない。
※サロン利用率、1回あたり利用金額、年間利用回数と人口推計(総務省統計局)からの推計
【市場規模推計算出の方法】
男女各年代の市場規模推計の合算値(15~69歳・男女合計)
市場規模推計(円)
=人口(人)※1×1年以内のサロン利用率(%)※2×1回あたり利用金額平均(円)※3×年間利用回数平均(回)※4
※1 人口データは人口推計(総務省統計局)を使用。年齢(5歳階級)、男女別人口―総人口(各年10月1日時点)。調査年の前年10月1日時点の人口を使用。
※2※3※4 ホットペッパービューティーアカデミー「美容センサス2024年上期≪美容室編≫資料編」、「美容センサス2024年上期≪理容室編≫資料編」より使用。
<調査概要>
調査名:「美容センサス2024年上期≪美容室・理容室編≫」
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年2月1日(木)~2月12日(月)
調査対象:全国、人口20万人以上の都市に居住する15~69歳の男女各6,600人
※図表内の%の値は小数第2位を四捨五入しているため、差分や合計値において、単純計算した数値と合致しない場合がある。
※実数回答設問では、想定範囲から外れた値を「外れ値」として除外して集計しているため、記載しているn数と算出に用いた基数が異なる場合がある。
出典元:美容センサス2024年上期「美容室・理容室編」(リクルート)
構成/こじへい