外的刺激から身体を守るためや、体温調整のために生えているとされる体毛だが、現代人にとってその多くはムダ扱いされている。
そんなムダ毛を処理するための施設として存在する脱毛サロンだが、男性と女性では利用率にどのくらいの差があるのだろうか?また、男性の間で施術個所として人気の部位とは?
リクルートの美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』はこのほど、全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女1万3,200人を対象に「過去1年間におけるエステサロン【脱毛】の利用に関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
1年以内のサロン利用率、女性は減少傾向なのに対し、男性は増加傾向に
1年以内のサロン利用率について調べたところ、女性の利用率が減少傾向で、男性の利用率が増加傾向にあることがわかった。
1回あたり利用金額について調べたところ、女性の利用金額は2021年以降、低下傾向だが、40代は前年から24.1%上昇し8,305円となった。一方、男性は前年から365円低下するも、ここ5年では二番目に高い金額となった。
1年以内の施術部位について調べたところ、女性の施術部位のトップ5では、「Iライン」「Oライン」が前年から増加した。一方、男性は「Vライン」が増加していた。
なお、1回あたり利用金額が大きく上がった40代女性のトップ7では、ほとんどの施術部位が前年を上回っていた。
■研究員からのコメント~男性の脱毛利用が広がる&女性は40代の美容投資意欲が増加~
脱毛サロンを利用する男性がここ4年で増加傾向にあります。「ひげ」脱毛など、身だしなみや肌荒れを防ぐことを目的に利用者が増えていると考えます。また、脱毛部位にも変化が。「ひげ」がメインの脱毛部位でしたが、「Vライン」が増加し利用率が「ひげ」に迫ります。デリケートゾーンのケアにも関心が高まっていることがうかがえます。
女性の1回あたり利用金額低下の背景には、低価格のセルフ脱毛サロンの増加などがありそうです。一方で、40代女性の脱毛サロンの利用金額は上昇し、施術部位もデリケートゾーンや脚を中心に増加しています。サロンが利用しやすくなることで、これまで手がかけられなかった部分のケアを「今やっておきたい」というニーズが高まっているようです。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員・田中公子氏)
<調査概要>
調査名:「美容センサス2024年上期≪エステサロン【脱毛】編≫」
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年2月1日(木)~2月12日(月)
調査対象:全国、人口20万人以上の都市に居住する15~69歳の男女各6,600人
※図表内の%の値は小数第2位を四捨五入しているため、差分や合計値において、単純計算した数値と合致しない場合がある。
※実数回答設問では、想定範囲から外れた値を「外れ値」として除外して集計しているため、記載しているn数と算出に用いた基数が異なる場合がある。
出典:美容センサス2024年上期「エステサロン【脱毛】編」(リクルート)
構成/こじへい