「エステサロン=女性だけが通う場所」という価値観はもう過去のもの。今はメンズ専門のエステサロンが乱立し、男性の間でもフェイシャルエステやボディエステをする人が増えているとされている。
では、男性と女性のサロン利用において、1年以内の利用率や1回あたりの利用金額はどれほど異なるのだろうか?
リクルートの美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』はこのほど、全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女1万3,200人を対象に「過去1年間におけるエステサロン【フェイシャル】【ボディ/痩身】の利用に関する実態調査」を実施し、その結果を発表した。
1年以内のサロン利用率、男女とも前年から増加
1年以内のサロン利用率について調べたところ、【フェイシャル】【ボディ/痩身】ともに、男女とも前年から増加していた。また、男性の【フェイシャル】利用率は2年連続、【ボディ/痩身】は3年連続で増加していた。
1回あたり利用金額について調べたところ、【フェイシャル】【ボディ/痩身】ともに、男女とも前年から利用金額が上昇。年代別に見ると、30代・40代を中心に利用金額が上昇していた。
年間利用回数は、【フェイシャル】【ボディ/痩身】ともに、男女とも前年から年間利用回数が増加していた。
1年以内の施術内容・部位について調べたところ、【フェイシャル】では、男女とも「ほうれい線・たるみの改善」が前年から増加し、順位も上昇していた。
■研究員からのコメント~「ほうれい線・たるみの改善」の利用が増加、オトナ世代のニーズが上昇
【フェイシャル】では、女性は40代・50代、男性は30代の1回あたりの利用金額が大きく上昇しました。施術内容を見ると、男女とも前年から「ほうれい線・たるみの改善」が増加しています。コロナ禍のマスク生活がほぼ終了し、以前のように「顔を見せる」生活に戻ったことで、オトナ世代の男女のケア意識が高まっているのかもしれません。
また、男性のエステサロン利用が年々増加していることから、潜在層もまだまだ多いと考えられます。エステサロンは、「ハードルが高い」と感じる男性も多いでしょう。「自分がサロンに行っても大丈夫」と男性が安心感を持てるような情報発信が、集客のカギとなります。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員・田中公子氏)
<調査概要>
調査名:「美容センサス2024年上期≪エステサロン【フェイシャル】【ボディ/痩身】編≫」
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年2月1日(木)~2月12日(月)
調査対象:全国、人口20万人以上の都市に居住する15~69歳の男女各6,600人
※ 図表内の%の値は小数第2位を四捨五入しているため、差分や合計値において、単純計算した数値と合致しない場合がある。
※ 実数回答設問では、想定範囲から外れた値を「外れ値」として除外して集計しているため、記載しているn数と算出に用いた基数が異なる場合がある。
出典:美容センサス2024年上期「エステサロン【フェイシャル】【ボディ/痩身】編」(リクルート)
構成/こじへい