ZOZO NEXTは東京大学大学院情報学環・筧康明研究室(主宰:筧康明教授)、株式会社 細尾との共同研究プロジェクトの最新成果展示「Ambient Weaving Ⅱ」をApple Vision Proで体験できるアプリ「Ambient Weaving Ⅱ」を、Apple Vision Proの国内発売日である2024年6月28日に無料公開した。
開発の背景
ZOZO NEXT、東京大学、細尾の共同研究プロジェクトでは、これまで伝統工芸と先端素材およびインタラクション技術を組み合わせた機能性と美を両立する新規テキスタイルの最新成果展示を行なってきた。
また、展示期間以外でも国内外問わずより多くの人が閲覧できるように、展示空間の様子をWeb上で再現したバーチャル展示会サイトも公開している。
今回、Apple Vision Proの日本発売に伴い、本共同研究プロジェクトにおける空間コンピューティング技術を用いた高精細な展示空間の再現と新たな鑑賞体験の提供を目指して本アプリを開発。
ZOZOグループにおけるApple Vision Pro向けのアプリ公開は初めてとなる。
■Apple Vision Pro向けバーチャル展示会アプリ
2023年10月27日から2024年3月17日まで京都・HOSOO GALLERYで開催した最新成果展示、「Ambient Weaving Ⅱ」を空間コンピューティング技術を用いて再現している。
3D空間を活かした、実寸大の感覚で作品を鑑賞できるため、まるで展示空間にいるかのような没入感のあるユーザー体験を提供するという。
Apple Vision Proが持つアイトラッキング(視線追跡)機能を活用して、各展示作品の作品名に視線を合わせて指でタップすると展示作品の詳細説明を閲覧することが可能。
本アプリでは、「Ambient Weaving Ⅱ」で展示された、織物の表面と影が異なる様態を示す織物「WP006 <Iridescence>」や光源との位置関係や温度変化といった複数の環境要素によって意匠が変化する掛け軸「Jiku」、織物による茶室「織庵」など、計10点の作品を鑑賞できる。
アプリ名/Ambient Weaving Ⅱ
対応機種/Apple Vision Pro(visionOS)
提供開始日時/2024年6月28日 8:00
価格/無料
<展示会「Ambient Weaving Ⅱ」について>
ZOZO NEXTが2020年より東京大学と細尾とともに取り組んできた、伝統工芸と先端素材およびインタラクション技術を組み合わせた機能性と美を両立する新規テキスタイルの開発に関する共同研究プロジェクトの最新成果を、2023年10月27日から2024年3月17日まで、京都・HOSOO GALLERYで展示した。
2023年8月に開催した「Ambient Weaving Collection –環境と織物」で展示した一部作品に加え、一般初公開の作品である、光源との位置関係や温度変化といった複数の環境要素によって意匠が変化する掛け軸「Jiku」など、計10点を公開。
また、本展示の最大の特徴として、細尾が制作した織物による茶室「織庵」とAmbient Weavingの作品およびプロトタイプを併置し、展示を構成している。
「織庵」は、和紙糸を用いた障子のような紗の織物によって囲われた織物による茶室だ。茶室のルーツの一つとして、空間を囲うことで人々が寄り合う場を形成していたことが挙げられる。「織庵」は、このような「囲い」という茶室の始まりに立ち返り、織物を起点に、現代ならではの茶の湯文化を通じて、空間の在り方を考察することを目指して制作された。
「Ambient Weaving Ⅱ」では、この「織庵」と共にAmbient Weavingの作品およびプロトタイプを紹介することで、「環境を形づくる織物」の可能性を模索した。
構成/清水眞希