連日の暑さで疲れが溜まる時期かと思います。疲れた時は「甘い物」、栄養ドリンクでもうひと頑張り、缶コーヒーや炭酸飲料で一服、無料の大盛りライスをがっつり…なんて思い当たる節はありませんか? 実は、これらも慢性疲労の要因なんだそうです。しかも、疲れやすい人は太りやすく、老化も早く、大病も患いやすい…。疲労を放置すれば、寿命まで縮まるとか!
東京・銀座のど真ん中にクリニックを構え、糖尿病やアンチエイジングの名医として日々患者に接する牧田先生。近年では著書累計200万部超を誇るベストセラー医師として、たびたびTVにも登場しています。超多忙であるにもかかわらず、若々しく、活気に満ち、スリムで肌つやもあり、とても73歳とは思えませんが、なぜなのでしょうか?
本記事では牧田先生の最新刊「疲れない体をつくる最高の食事術」から一部を抜粋し、牧田先生のように疲れ知らずの体を手に入れるヒントを解説していきます!
「疲労」「肥満」「老化」を防ぐ15の基本〈基本8〉間食にナッツ。同じ量なら〝小分け〟で
グラフ(図(13))を見てください。
これは、同じ量の糖質を一気に摂ったときと少しずつ摂ったときの、血糖値およびインスリン分泌量の変化を表したものです。
具体的には、50グラムの砂糖を水に溶いたものを、5分以内に飲んだケースと、3時間半かけてちびちび飲んだケースで比較しています。
一気に飲むと血糖値が急上昇し、それを抑えるためにインスリンも急激に大量に出てきます。そして、急激に上がった血糖値が急降下しているのがわかるでしょう。
血糖値が急降下すると、だるさや眠気などさまざまな不快症状が出て慢性疲労を蓄積させるのは、これまで述べてきた通りです。
また、血糖値が上がれば糖尿病のリスクが高まるのはもちろん、インスリンをたくさん出さねばならない状態が繰り返されることで膵臓が疲れます。
まさに、悪いことだらけです。
一方、同じ量の糖質でも、少しずつ摂ると血糖値の変動が少なくなります。
このことから言えるのは、「食事は規則正しく一日3食」という教えに囚われないほうがいいということです。「一日3食」の教えが生きるのは、毎食「腹八分目」を守れるような人たちです。
ひどい空腹を我慢して、どかんと食事を摂るくらいなら、ちょこちょこ間食したほうが利口です。
もちろん、3食がっつり摂った上で間食したのでは食べすぎです。間食した分は食事からさっ引いて、一日の摂取量自体は変わらないようにしてください。
また、「間食イコールお菓子」という思い込みも捨てる必要があります。
疲れ知らずでいるためには、「なにか食べてもあまり血糖値が上がらない」という状況に身を置く必要があります。
甘いお菓子はもちろん、小麦を使ったスナック菓子は血糖値を上げるので極力、制限しましょう。
■カシューナッツは糖質が多い
間食には、総菜類やサラダ、チーズ、豆腐、魚の缶詰などがおすすめです。
手軽さにこだわるなら、無塩タイプのナッツがいいでしょう。
ただし、カシューナッツは糖質が多いのでNG。アーモンドやくるみ、ヘーゼルナッツなどを中心に選びましょう。
加えて、ナッツは産地をしっかり確認してください。いい加減なところから輸入されたものは、添加物やカビなどの心配があります。
今は、JAS認証(有機)のものも出回っているので、購入するときの一つの目安としてください。
☆ ☆ ☆
いかがだったでしょうか?
牧田先生によれば身も心も若々しくいられる秘訣は、「すべて日々の食事にある」そうです。医学的、生化学的に正しい知識を身につけ、できることから少しずつ実践するだけで、牧田先生のように疲れ知らずの体を手に入れることができ、しかも太らず、老けずに、病気を遠ざけることができます。
名医が実践する「医学的に正しい食事術」が詰まった一冊「疲れない体をつくる最高の食事術」をぜひ書店でチェックしてみてください。
「疲れない体をつくる最高の食事術」
著者/牧田善二
発行/小学館
【Amazonで購入する】
【楽天ブックスで購入する】
牧田善二(まきた・ぜんじ)
AGE牧田クリニック院長・医学博士
糖尿病・合併症治療・アンチエイジング専門医1951年、北海道生まれ。北海道大学医学部卒業。地域医療に従事した後、ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで、糖尿病合併症の原因として注目されるAGEの研究を約5年間行う。
血中AGEの測定法を世界で初めて開発し、『The New England Journal of Medicine』『Science』『THE LANCET』などのトップジャーナルに論文を発表する。
北海道大学医学部講師、久留米大学医学部教授を経て、2003年から糖尿病をはじめとする生活習慣病、肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開業。延べ20万人以上の患者を診ている。
著書に、シリーズ90万部超の『医者が教える食事術 最強の教科書』、10万部超の『糖質中毒 痩せられない本当の理由』ほか多数。著書累計は200万部を超える。
AGE牧田クリニック
構成/DIME編集部