連日の暑さで疲れが溜まる時期かと思います。疲れた時は「甘い物」、栄養ドリンクでもうひと頑張り、缶コーヒーや炭酸飲料で一服、無料の大盛りライスをがっつり…なんて思い当たる節はありませんか? 実は、これらも慢性疲労の要因なんだそうです。しかも、疲れやすい人は太りやすく、老化も早く、大病も患いやすい…。疲労を放置すれば、寿命まで縮まるとか!
東京・銀座のど真ん中にクリニックを構え、糖尿病やアンチエイジングの名医として日々患者に接する牧田先生。近年では著書累計200万部超を誇るベストセラー医師として、たびたびTVにも登場しています。超多忙であるにもかかわらず、若々しく、活気に満ち、スリムで肌つやもあり、とても73歳とは思えませんが、なぜなのでしょうか?
本記事では牧田先生の最新刊「疲れない体をつくる最高の食事術」から一部を抜粋し、牧田先生のように疲れ知らずの体を手に入れるヒントを解説していきます!
危険な〝糖質中毒〟という負の連鎖〈糖質摂取がさらなる疲労を呼ぶ〉
脳が命令するままに糖質を摂れば、ドーパミンが分泌され、一時的に快楽を感じます。
「元気が出た」と思えたのはドーパミンによるもので、言ってみれば「脳の錯覚」です。
これは、ぐっすり眠ったり、入浴して血行改善されたり、マッサージで筋肉がほぐれたりして「疲れが取れた」のとは、まったく別物です。
それどころか、糖質摂取はさらなる疲労を呼び起こします。
ここで、図(4)を見てください。
糖質を摂ってドーパミンが分泌され、快楽を得るところで終わればいいのです。一度で終われば問題ないけれど、実際には繰り返されます。
というのも、上がった血糖値はインスリンの作用で下がっていきます。
しかも、血糖値が急激に上がり得られた快楽が大きいときほど、インスリンも大量に出て今度はドカンと血糖値が下がります。
血糖値が下がりすぎれば、前述したような不快な症状に襲われます。そこで、「また糖質を摂って元気になろう」という負の連鎖に陥るのです。
糖質を摂取してドーパミンが出れば一時的に元気になるものの、その後の低血糖で疲労感が増し、それを解決するためにまた糖質を摂り、ドーパミンが出て一時的に元気になるものの……この状態は、紛れもなく〝糖質中毒〞です。
糖質中毒は、薬物やニコチンの中毒(依存症)となんら変わらないのですが、なぜか問題視されません。米飯も砂糖も子どもの頃から口にしてきた食べ物だけに、まさか中毒に繫がるなんて誰も思わないのでしょう。
しかし、ここで非常に重要なことが見落とされています。人々が子どもの頃から米飯や砂糖を口にしてきたのは、ごく最近の話だということです。
長い人類の歴史から見たら、米や小麦粉、ましてや砂糖はとても新しいものであって、「安全だからいくらでも食べていいだろう」というわけにはいきません。
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いかがだったでしょうか?
牧田先生によれば身も心も若々しくいられる秘訣は、「すべて日々の食事にある」そうです。医学的、生化学的に正しい知識を身につけ、できることから少しずつ実践するだけで、牧田先生のように疲れ知らずの体を手に入れることができ、しかも太らず、老けずに、病気を遠ざけることができます。
名医が実践する「医学的に正しい食事術」が詰まった一冊「疲れない体をつくる最高の食事術」をぜひ書店でチェックしてみてください。
「疲れない体をつくる最高の食事術」
著者/牧田善二
発行/小学館
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牧田善二(まきた・ぜんじ)
AGE牧田クリニック院長・医学博士
糖尿病・合併症治療・アンチエイジング専門医1951年、北海道生まれ。北海道大学医学部卒業。地域医療に従事した後、ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで、糖尿病合併症の原因として注目されるAGEの研究を約5年間行う。
血中AGEの測定法を世界で初めて開発し、『The New England Journal of Medicine』『Science』『THE LANCET』などのトップジャーナルに論文を発表する。
北海道大学医学部講師、久留米大学医学部教授を経て、2003年から糖尿病をはじめとする生活習慣病、肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開業。延べ20万人以上の患者を診ている。
著書に、シリーズ90万部超の『医者が教える食事術 最強の教科書』、10万部超の『糖質中毒 痩せられない本当の理由』ほか多数。著書累計は200万部を超える。
AGE牧田クリニック
構成/DIME編集部