クラウドファンディングからも魅力的な製品が誕生
革新的な技術でも製品化が難しい。そんな時に頼りになるのが、個人の出資者をつのえるクラウドファンディングだ。鹿島建設が挑んだのが直接音でサラウンド効果が得られるアクティブスピーカー「OPSODIS 1」である。
横幅38.2cmのコンパクトな金属製筐体に6ドライバー、6アンプ、2パッシブラジエータを内蔵。OPSODISとは一言で言えばスピーカーでバイノーラル再生を実現する技術と言えるだろう。バイノーラル録音音源が最も効果的だが、ステレオ2ch録音でも立体音響効果が得られる。ハッキリとした方向感を持ってラジコンカーの走行音が、頭の後方にも定位するため、自分の周りをクルマが回っている音が再現された。またドルビーアトモスのように上下方向の定位も再現され、雷と雨は高い所から降ってくるように聞こえる。
入力はUSB-C、アナログ、光デジタル、Bluetoothとなる
Nakamichiブランドの完全ワイヤレスイヤホン「Elite TWS700ANC」もクラウドファンディングのGREENで製品化を予定している。BAとダイナミックドライバーのハイブリッドイヤホンなのだが、何とMMCX端子があり有線でも使えるのがポイント。Bluetoothの場合、SBC、AAC、aptXとaptX Lossless、aptX Adaptive、LE Audioにも対応する。さらに外音取り込み機能付きのANCを搭載。iPhoneとBluetoothで接続してみるとダイナミック型らしい量感のある低域、なめらかな中高域を聴かせてくれた。有線接続の場合、さらにダイナミックレンジと解像度が高まるという。ナカミチブランドが気になっていたが、OTOTENで実機を試聴できてラッキーだった。
MMCXリケーブルは製品セットに付属する。またオプションで画像の銀と銅線混合のElite Cableも用意されている
Nakamichi創立75周年記念カラー、アンモナイトも選べる
写真・文/ゴン川野