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商社に20年勤務して独立、後押ししたのはFP資格で得た知識【セカステReal】

2024.07.02

使命感をもって仕事をする上級資格者に尊敬を抱き、「CFP」を目指す

――現在は、「AFP」の上級資格の「CFP」資格まで取得なさっていますが、それはいつごろ取得されたのですか? 「CFP」は世界に通用する資格。それだけに試験の難易度はかなり高いですよね。

阿部:「CFP」になったのは、「AFP」を取得して13年経ってからです。「CFP」は、日本では「日本FP協会」が年2回開催する試験に合格することで取得できます。試験は6分野に分かれていて、そのすべてをクリアしなければなりません。私は3年かけて6分野をクリアして、「CFP」になりました。

――上級資格を取ろうと思ったのはどうしてですか?

阿部:実のところ、「AFP」資格だけでもかなりの知識があるので、お客様の相談ごとには充分に対応できるんです。でも、私が「CFP」資格を取ろうと思ったのは、「日本FP協会」が主催している「FPフォーラム」へ参加したのがきっかけでした。

「FPフォーラム」は、年に何度か各地で開催される一般の方向けのイベントで、FPによるセミナーや相談会などを行っているのですが、そこに参加するFPさんは「CFP」資格を持つ人が多かったです。

私はそのイベントに協力員として参加していたのですが、イベントに参加している「CFP」さんたちの会話を聞いていると、単にお金を稼ぐという意識だけでなく、困っている人を助けたいとか、社会に貢献したいといった使命感を持っている人が多くて尊敬できました。それで、私もその方たちと同じ立場に立ってお客様と向き合いたいと思うようになったのです。それが「CFP」資格を目指したいちばんの動機です。

上級資格の取得によってFPの仕事がより盤石に。語学力も活きた

――「CFP」になり6年余りが経ちますが、現在はどのようなお仕事をなさっているのでしょうか。

阿部:「日本FP協会」の相談員としての活動を経て、現在は、外資系企業から依頼を受けて、その会社の福利厚生の一環として、日本在住の社員さんの相談を担当しています。「日本FP協会」の相談員には「CFP」の資格者でないとなれませんので、その点は頑張って資格を取得してよかったと思っています。

また、外資系企業からの依頼も「CFP」の資格を持っていたからなんですよね。北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアを中心に世界25カ国・地域で認められている資格なのですが、「CFP」資格取得者のリストが公開されているらしいんです。

私に依頼をしてきた外資系企業は、そのリストから一人ひとりのプロフィールなどを当たったうえで依頼してくださったようです。どうやら商社で20年間勤務していたときに身につけた語学力が評価されたみたいなんです。相談者は日本人がほとんどですが、外資系企業とのやりとりは英語ですので、これまでのキャリアが活きています。

FPはお客様から感謝されてお金がもらえる仕事

――独立してから今年で12年が経ちますが、現在の生活には満足していらっしゃいますか。

阿部:はい。保険に関する相談事に関しても、商社時代は保険の成約をして、ある程度の売り上げをあげなければなりませんでしたが、現在はフリーランスですので、100%相談者の立場に立って、保険に関するアドバイスができる点にはとてもやりがいを感じています。

現在は「おひとりさま」や「終活」をテーマにして、お金についての正しい知識や心の在り方を発信しています。私自身がそういった立場にいますので、そのようなテーマに関連した情報を定期的に発信していきたいと思っています。

私は「お金」というのは、自分の描いたライフプランに合わせて用意すればいいと考えています。例えば、FPになりたい人ならその資格を取得するために、必要な費用や生活費はどの程度なのかを計算して、それを実現するための方法を提案します。

FPの仕事というのは、相談者がなりたい自分になれるように考えて、その方法を提案することだと考えているんですよね。相談者の方から感謝されて、お金がもらえるこの仕事には満足しています。

――今後の目標や夢がありましたら、教えてください。

阿部:心理学で学んだ知識を生かして、FPとしてよりよい仕事ができたらとは思っていますが、具体的には見えてないんです。現在50代後半ですが、「セミFIRE」になったので、もうちょっと何かしたほうがいいのか、いや何もしなくていいんじゃないか。もし、何かするとしたら何をしたらいいのか、今はいろいろなことを考えている最中です。

ただ、私はこれまで目の前に現れたものに対しては、何でもトライしてきました。やってみると必ず結果が出ますし、もしそれが間違った道だったとしても、そこから広がる別の道や世界があるんですよね。だから、心を閉じずに大らかに構えて、自分の心に忠実に生きていきたいと思っています。

***

年齢を重ねていくと固定観念にとらわれがちですが、阿部理恵さんのように自然体で大きく気持ちを持つことは大切なことなのかもしれません。

取材・文/山津京子 撮影/小倉雄一郎(小学館)

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