子育ての終了、役職定年、親の介護、健康不安……。自分の「これから」に向き合うきっかけは、人それぞれ。連載【セカステReal】では、自分らしい生き方を模索し、セカンドステージに歩を進めたワーキングウーマンたちの奮闘、葛藤、感動のリアルストーリーに迫ります。
【セカステReal #️03】
商社勤務から外資企業も受け持つ上級FPへ転身(阿部さん・50代)
Profile
東京在住。大学卒業後、商社に勤務中、大病をしたことで独立を決意。約20年間の勤務を経て退職後、かねてから興味のあった心理学を専門学校で2年間学びつつ、FPとしての活動をスタート。2018年には日本FP協会が認定する上級資格「CFP」を取得。「日本FP協会」の相談員を経て、現在は、主に外資系企業社員の相談員として活躍中。
資格取得は商社勤務時代の保険業務がきっかけ
ファイナンシャルプランナー(FP)として活躍する阿部理恵さん(50代)は、会社員時代から資格の取得など準備を着々と進めたそうです。リスクを取ってでも「学びたいこと」「やりたい仕事」を実現するために動いたきっかけやモチベーションは何だったのでしょうか。
――阿部さんは大学卒業後、商社に20年間勤めていたそうですが、どのような仕事をなさっていたのでしょうか?
阿部理恵さん(以下、阿部):アメリカと中東の貿易業務を担当したあとに、保険業務をいちばん長く担当していました。勤めていた会社は石油会社の子会社の商社だったのですが、保険業務は、グループ企業内の法人の損害保険や、自社や取引会社の社員の医療保険などを手がけていました。
商社勤務時代。UAE(アラブ首長国連邦)へ出張中の阿部さん。
――FP(ファイナンシャル・プランナ)の資格を取ろうと思ったのは、どんなことがきっかけだったのですか?
阿部:保険業務を担当したことがきっかけです。保険業務を担当していく上でも複数の資格を取得しなければならなかったので、その勢いでFP資格も取得してしまおうと思ったのです。当時は、保険業務を担当している社員でFP資格を持っている人はほとんどいなかったので、保険の営業にもFP資格が役立つと考えました。
保険業務は、私の性格に合っていたんですね。お客様との会話は割合スムーズで、業務をしていく上でのトラブルはほとんどありませんでしたし、お客様に感謝されることにやりがいを感じていました。