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ホンダ「ヴェゼル」がマイナーチェンジ、静粛性、乗り心地、安全性能が大幅に向上

2024.06.27

2021年4月に2代目が登場したアーバンSUVのホンダ・ヴェゼルは、藤井風が、CMソングとしては初となるオリジナル楽曲「きらり」を新たに書き下ろし、井浦新や玉城ティナ、布川敏和、アントニーなど総勢13人!が出演する「Honda All-New VEZEL e:HEV 新TVCM」の公開でも話題になり、もちろん、ホンダのヒット作となった。2024年現在でも、乗用車ブランド通称名ランキングで4月は4位、5月は6位を堅持しているほどだ。

MC前のヴェゼル 撮影 雪岡直樹

マイナーチェンジとはいえ、多岐に渡るアップデートを実施

そんなヴェゼルが2024年4月に「EXPAND YOUR LIFE」(エクスパンド ユア ライフ)をグランドコンセプトにマイナーチェンジを行った。その内容は多岐に渡り、エクステリアはフロントグリルとフロントバンパーのデザインやリアコンビネーションランプを変更。インテリアではスマートフォン2台を横並びに置け、2台分のUSBを備えた前席2段センターコンソールを設定。

ベースグレードのe:HEV Xにはアウトドアテイストを追加した「HuNT(ハント)パッケージ」を新設定。さらに、従来、グレードとして用意されていたe:HEV PLaYを、e:HEV ZのPLaYパッケージとして新たに設定し、AWDとパノラマルーフの選択が可能となっている。なお、グレードも整理され、ガソリンモデルのG(4WDのみに)、e:HEV X、e:HEV Zに加え、「e:HEV X HuNTパッケージ」「e:HEV Z PLaYパッケージ」(2トーンカラー採用)の2パッケージが揃っている。

e:HEV X HuNTパッケージ

それだけではない。走りに関わる部分も大幅にアップデート。パワーユニットはEVモード、HVモード、エンジンモードを走行状態によって使い分けるe:HEVのIPUのエネルギーマネージメントを見直した最新バージョンを搭載。発進領域を含むバッテリーの使用範囲、EV領域を拡大するとともに、エンジンON/OFFの切り替え頻度を約30%低減したという。

e:HEVモデルではダッシュボード、ルーフ、フロアの各遮音材と防音材の厚み、配置を最適化することで、エンジン始動音やロードノイズを低減させ静粛性をより高め、さらに上質で快適な移動空間を目指しているのだ。静粛性向上について具体的に説明すると、フードインシュレーター吸音材容量約28%UP、ダッシュアウターインシュレーター目付量約40%UP、ダッシュインシュレーターのハイブリッドインシュレーターへの変更、ルーフライニングインシュレーター厚約2倍、インパネ統合インシュレーター厚約15%UP、そして新型N BOXでも採用されたフロアカーペットのフィルム層追加など、徹底した静粛性対策が行われている。結果、エンジン始動音やロートノイズの低減が実現されているという。

また、マイナーチェンジ前のヴェゼルでは、乗り心地面で重量が約80kg重い4WDのほうがしっとりマイルドだった一方、FFモデルはやや硬めで、路面によってリヤからの突き上げが気になる乗り心地だったのだが、今回のマイナーチェンジでe:HEVモデルのFF車の足回りをアップデート。ダンパー減衰力などの見直しが行われている。

さらに先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」も全タイプに最新バージョンを搭載。従来の衝突軽減ブレーキ<CMBS>、路外逸脱抑制機能、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール<ACC>、車線維持支援システム<LKAS>の機能向上に加え、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)、急アクセル抑制機能、アダプティブドライビングビーム6つの機能を追加している。

マイナーチェンジ前のヴェゼルでは、PLaYグレードのパノラマルーフが納期を送らせていた原因だったのだが、そのパノラマルーフが備わるPLaYをパッケージオプションとしたことで、納期の問題を解消。これまで4WDが選べなかったPLaYでも4WDが選べるようになったのも、マイナーチェンジモデルのセールスポイントと言っていい。一方、ガソリンモデルが4WDのみとなったのは、ガソリンエンジン、FFのみで勝負する、サイズ的に近い新型SUVのWR-Vが加わったからと考えていいだろう。

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