投資初心者などをターゲットとする詐欺の手口として、もっともよく見られるパターンの一つが「ポンジスキーム」です。
ポンジスキームは古典的な詐欺手法ですが、実際に騙されてしまう方が後を絶ちません。ポンジスキームに騙されないように、その仕組みや詐欺業者の特徴などを理解しておきましょう。
1. ポンジスキームとは
「ポンジスキーム」とは、資金を運用して利益を配当するなどと言って、出資者を騙す詐欺スキームです。
ポンジスキームでは、出資者から集めたお金が実際に運用されることはありません。
詐欺業者は、ある出資者から集めたお金を、別の出資者に「配当」と称して横流しします。
そうすることで、出資者に対して資産運用がうまくいっているように見せかけるのが、ポンジスキームの典型的な手口です。
2. ポンジスキームが必ず破綻する理由
ポンジスキームは、どこかの段階で必ず破綻します。
ポンジスキームにおける出資金は運用されていないので、運用益を得られることはありません。それどころか、詐欺業者がかなりの金額を懐に入れるので、出資金は目減りします。
ポンジスキームに新しい出資者が続々と参加している状況であれば、既存の出資者に対して「配当」(=出資金の横流し)を続けることができます。
しかし、いずれは新しい出資者を募ることが難しくなり、新たな出資金が入ってこなくなります。そうなると、既存の出資者に対する「配当」が滞り、ポンジスキームは破綻します。
ポンジスキームは、かなり早い段階で破綻に追い込まれるケースが多いので、比較的初期の段階で参加した出資者でも、出資金を回収できるケースは稀です。
また、参加するタイミングが後になればなるほど、出資金の大半を失ってしまう可能性が高くなってしまいます。