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LIVING TECH協会が国内外のスマートホーム産業を俯瞰できるスマートホームのカオスマップを公開

2024.06.24

一般社団法人LIVING TECH協会と、スマートホームに関する事業開発のコンサルティングおよび伴走支援を行なうX-HEMISTRYは、日本初(※1)の「スマートホームカオスマップ」の第2版を同協会公式ホームページ内の特設サイトで公開した。

スマートホームカオスマップ第2版

スマートホームカオスマップ特設サイト:https://www.ltajapan.com/industry-map/
カオスマップは特設サイトからPDFダウンロードが可能

スマートホームカオスマップ第2版について

2023年3月に同協会及びX-HEMISTRYは、国内で初めて、スマートホームに関わる国内外の事業者を網羅的にまとめたカオスマップを公開した。

今回の第2版は、「スマートホームソリューション」を14のカテゴリーに分け、のべ400社をマッピング。第1版よりカテゴリーは2種類、プレイヤーはのべ150社増えた。

また、昨年に続き、国内外のプレイヤーをマッピングすることで、スマートホーム普及率が約30%とスマートホーム後進国(※2)である日本の状況と、国内のスマートホーム産業におけるプレイヤーの空白地帯を把握しやすい構成としたという。

第2版でのポイントは、
1.損保業界で国内初のプレイヤーが登場
2.スマートホームのOEM「Smart Home As a Service(SHaaS)」カテゴリーを追加
3.エネルギーマネジメント領域のプレイヤーの拡大
の3点だ。

特に3点目においては、国内におけるスマートホームをソリューション提供する「Home Automation」のプレイヤーも、エネルギーマネジメントのHEMS(当協会が定義する「スマートハウス」)との連携を促進しており、スマートハウスとスマートホームの融合が加速している。

本カオスマップの制作は、国内外におけるスマートホームに精通した専門家集団であり、IoT(Internet of Things)における共通規格の維持・公開を行なう無線通信規格標準化団体Connectivity Standards Alliance(以下、「CSA」)の日本支部の暫定会長に就任、当協会の参画企業でもあるX-HEMISTRY(代表取締役 新貝文将氏)の監修のもと、ライフテックコーディネーター/株式会社プレイドの織田未来氏、LIVING TECH協会事務局長/リノベるCVC本部でスマートホームを担当する長島功氏の計3名からなるスマートホームカオスマップ制作委員会で作成された。

本カオスマップは、同協会が2024年6月5日に開催した「LIVING TECH カンファレンス#6」のセッション3において、「業界関係者は知っておくべき住宅業界の新・基礎知識!「住×Tech」の最新トレンド共有会~CES2024のトレンドとスマートホームカオスマップ#2~」として解説した。

新貝氏による、カオスマップ14カテゴリー概説とCES2024のスマートホームトレンド、同協会メディアパートナー「Statista Japan」による世界150か国におけるスマートホームに関するグローバルコンシューマーサーベイから読み取れる海外比較と普及仮説、同じく当協会メディアパートナー「RoomClip」のユーザー投稿から見るLIVING TECHトレンドの解説は、以下公式Youtubeチャンネルよりアーカイブとして視聴できる。

アーカイブ動画:https://www.youtube.com/@ltajapan2020

スマートホームの定義とカオスマップ制作の意図・背景

LIVING TECH協会が定義するスマートホーム(※3)は、『「モノとモノ」「モノとコト」がネットワークで繋がり、機能やサービスがアップデートされることで、一人ひとりにフィットした暮らしが実現できる”住環境”』を意味する。

日本においては家電メーカーやデバイスメーカーなどが主導している状況だが、これを実現するためには、メーカーだけではなく、住宅を提供する事業者や、流通を担う小売事業者の、ユーザーの暮らしを起点とした業界横断の連携が不可欠だ。

そのため、以下の観点を踏まえて、本カオスマップを制作したという。

(1)ユーザーの暮らしや住環境全体で考える視点

特定産業に特化して分断されたカオスマップではなく、各産業を包括的に捉え、ユーザーを中心とした暮らしを取り巻くソリューションの観点から可視化。

14カテゴリーのうち、大半が住宅産業に関わる分野であることも注目すべきポイント。

(2)業界横断型の連携強化

近接業界との関連性・相関性が感じられるマップとすることにより、業界間の連携を促進させ、利便性、合理性の先にある「豊かな暮らし」の実現や、内閣府が推進する「Society5.0」の実現に寄与する取り組みとする。

カオスマップの読み方と分類(カテゴリー)について

このカオスマップは、スマートホームに関わるソリューションを分類したものだ。

国内のみならず、普及が進む欧米を含め大きく14のカテゴリーカテゴリーに分け、内側のグループが国内企業(サービス)、2段目のグループが日本に進出しているグローバル企業(サービス)、一番外側のグループが日本には進出していないグローバル企業(サービス)が配置されている。

■カテゴリー概説

(1)Access Control(入退管理)
スマートホームのキラーコンテンツ「スマートロック」などの入退室管理基盤をスマートホームのプレイヤーに提供するプレイヤー。

(2)Smart Home Security(ホームセキュリティー)
海外では最もビジネスとして成功している王道カテゴリー。単なる防犯対策の枠を超え、自宅や家族、自動車など大切で気になるものをいつで管理できる安心感に加え、デバイスを追加することでオートメーションなどユースケースの拡大が可能。

(3)Insurance(損害保険)
スマートデバイスにより漏水検知、防犯対策、火災検知などのリスクを低減することで、利用者側のメリットだけではなく、サービス提供者側(保険会社)側の保険金支払いリスクを低減させることができるWin-Winのビジネスモデル。

(4)Energy Management (エネルギーマネージメント)
普及するスマートデバイスをインフラとして活用し、エネルギー使用の監視・管理を可能にするレベルから、宅内のエネルギー利用と快適さを最適化するサービス、電力供給グリッドと連携するサービスまで進化する注目のソリューション領域。

(5)Home Automation (ホームオートメーション)
家庭内の異なるデバイスやシステムを統合し、連携できるプラットフォームを提供するプレイヤー。買い切り&DIY型が多くを占めるカテゴリーだが、日本ではサブスク型プレイヤーもチャレンジしているカテゴリー。

(6)SHaaS(スマートホームOEM提供) ※新設カテゴリー
スマートホームプラットフォームをB2B2CでOEM型提供するSmart Home As a Serviceは、スマートホーム産業に新規参入したい事業者にプラットフォームを提供することで事業立ち上げの初期費用や運用コストを抑え、参入障壁を下げることでスマートホーム業界の発展に一役買っているプレイヤー。

(7)Luxury Smart Home (高級スマートソリューション)
高級住宅向けの統合スマートホームシステムを提供し、プレミアムな快適性を提供しつつ、AV機器の連携やセキュリティ連携などへの拡張なども可能。プロによる設置設定を前提とし、遠隔でのカスタマイズサービスなども提供している。

(8)Smart Apartment(スマート住宅)
魅力的な設備としてのスマートデバイスをビルトインする仕組みを提供することで住宅の価値向上を図れることを訴求。スマートホーム先進国では専有部だけでなく、共用部でも活用されており、 物件の管理側の課題解決に使われている。仲介・管理会社の活用では、業務効率化やコスト削減に加えて、家賃の値上げ効果も実績としてあがっている。

(9)Built-In Developer(スマート住宅提供事業者) ※新設カテゴリー
スマートホームを標準設備として、継続的に住宅供給に取り組む不動産デベロッパー企業。海外企業は多岐にわたるため本年度のロゴ掲載は割愛。海外では日本の床暖房や宅配ボックスのようにスマートホームが設備のひとつとして捉えられている。特にアメリカや中国では当たり前になりつつある状況だが、日本においては、試験的に一部の物件に採用するケースはあるが、標準仕様として展開する事業者は少ない。

(10)Support (設置設定サービス)
住宅供給プレイヤーやスマートホームプラットフォーマーが、エンドユーザーにスマートホームを提供する際にスマートデバイスの設置設定のサポートを提供するプレイヤー。DIFM(Do It For Me)「私のために面倒な設置や設定をやってください」というユーザーニーズに対応可能。

(11)Telco (通信事業者)
通信サービスがコモディティ化し、マーケットも飽和している中、スマートホームをサービスとして提供することで競合に対して差別化を図りつつ、収益向上や解約抑止策を狙う通信事業者。

(12)Standards/Alliance (標準規格/団体)
スマートホーム技術の標準化や互換性を推進し、複数メーカー間でのデバイス連携をサポートする規格や団体。

(13)Smart Appliance(スマート家電 )
コネックテッド家電、IoT家電とも呼ばれるネットに繋がる家電を提供する家電メーカー。単に状態監視や遠隔制御ができるものから、他のスマートデバイスだけでなく他社とのデバイスとの連携や、メンテナンスサービスが紐付いた家電まで多岐に渡っている。

(14)Smart Lighting (スマート照明)
形状も電球、壁スイッチ、テープ、タイルなど様々なタイプが登場し、調光調色ができるものなど様々なスマート照明があり、遠隔管理や他の機器との連動でエネルギー管理、エンターテインメント、ヘルスケア、サーカディアンなどでも利用。

■掲載ガイドライン

以下に該当するサービス、ソリューションを掲載している。

・単体でネットワークに接続でき、WEBサイトやアプリで管理できる仕組みを持つ、新たな顧客体験を提供していること。
・システム連携などにより、製品やサービスがコネクテッド(接続)され、連携・連動することで新たな顧客体験を提供していること。
・AI、IoT、クラウドプラットフォーム、センシングなど、現時点において先進的なテクノロジーを活用することで新たな顧客体験を提供していること。
・API連携などで他メーカーの機器を接続連携することで、新たな顧客体験を提供していること。
・実証実験レベルではなく、サービスとしての実績やある程度まとまった数量が販売されていること。

■掲載したロゴ・サービス名称・分類について

・企業名よりもプロダクト、サービス、ソリューションの方が理解しやすい場合は企業ロゴではなく製品ロゴ、サービスロゴで掲載。
・掲載されている会社名および商品・製品・サービス名・ロゴマーク等は、各社の商標または各権利者の登録商標。
・本カオスマップは当協会が独自で作成したものとなり、網羅性・正確性を保証するものではありません。
・ロゴの大きさや配置等、業界規模やシェアとは関係性はありません。
・本マップ記載のロゴ・サービス名については、各社に掲載許諾を事前に得ていないものもある。

※1:同協会調べ。調査年月 2023年3月
※2:スマートホーム普及率:1位:イギリス53.5%、2位:韓国51.2%、3位:アメリカ47.9%、4位:ノルウェー46.2%・・・第13位:日本31.0%(Statista Japan調べ)
普及率定義:B2Cのホームオートメーションを可能にするネットワークデバイスと関連サービスを対象。インターネットにゲートウェイを介して接続されるデバイスや、家庭内ネットワークの保守や制御に必要なサービスが含まれる。含まれないものは、家庭用機器の自動化や遠隔制御ではないデバイス、スマートフォンやタブレット、スマート TV など、家庭内の接続やリモコンに限定的に関連するデバイス(Statista Japanコンシューマーサーベイ定義より抜粋)
※3::スマートホームは、省エネ住宅(ZEH等)を指す「スマートハウス」とは定義を分けている。

関連情報
https://www.ltajapan.com/

構成/清水眞希

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