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アトピー性皮膚炎は〝治る病気〟になった?医師が解説する治療環境の変化

2024.06.22

アトピー性皮膚炎は「治る」病気に?

――新しい治療方法は、「治る」といえる治療方法となりますか? それによって患者さんはどのようなメリットがありますか?

「アトピー性皮膚炎は慢性疾患なので正確には『寛解(かんかい)』するという表現が正しいのですが、ほぼ『治る』と言える状態を目指せるようになってきています。アトピー性皮膚炎は見た目に症状はなくても、潜在的に炎症が残っていることもあるため、炎症を完全に鎮めるためにステロイド外用剤を間隔を空けながら塗り続け、最終的に『ステロイドオフ(ステロイドをやめること)』も可能になります。

従来は、比較的症状の軽い患者さん以外はステロイドオフはむずかしかったのですが、デュピクセントの登場によって症状の重い中等症以上の患者さんでも本当にアトピー性皮膚炎の症状がないくらいの状態にもっていくことができて目指せるようになりました。

またこれは個人的な意見になりますが、子どもの段階からしっかりとアトピー性皮膚炎の治療をして症状を抑え込んでおけば、大人まで持ち越さない可能性が高いので、小児期で今までステロイド外用剤だけでは良くならなかった患者さんたちがデュピクセントによって小児の段階で良くなることで、10年後、20年後、もしかしたら大人のアトピー性皮膚炎の患者さんが劇的に減るということもあるかもしれません」

これまで治療をあきらめていた人にとっては、新しい情報になるかもしれない。自身に最適な治療法を模索する価値はあると考えられる。

【取材協力】

大塚 篤司氏
1976年生まれ。千葉県出身。近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授。2003年信州大学医学部卒業、2010年京都大学大学院卒業、2012年チューリッヒ大学病院客員研究員、2017年京都大学医学部外胚葉性疾患創薬医学講座(皮膚科兼任)特定准教授を経て、2021年より現職。専門は皮膚がん、アトピー性皮膚炎、乾癬など。アレルギーの薬剤開発研究にも携わり、複数の特許を持つ。

調査出典
サノフィ「アトピー性皮膚炎の治療実態調査」

文/石原亜香利

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