株価が下がっても買いたい優良株は?
株価が下がっていても、不景気に負けない企業、将来さらに成長しそうな優良株は以下だ。
■ファーストリテイリング(銘柄コード:9983)
ファーストリテイリングは値嵩株といって投資単位あたりの投資金額が大きい。基本的に、日本株は100株単位での投資となっているため、現在の株価40,420円で計算すると投資単位は約404万円となる。1株単位で投資できる単元未満株式取引で行うのも手だが、もし大きく下げることがあれば今よりは投資しやすいだろう。ファーストリテイリングが展開する「ユニクロ」「GU」は、海外でも人気だ。中国のユニクロの店舗数は既に日本国内を超え、私の住む中国広州市には31店舗あり、さらにマカオの世界遺産のなかにまであったには驚いた。中国にあるユニクロの価格帯はシャツが4,000円程度、パンツが5,000円程度と円換算すると日本より高く少し高級品だが、よく売れているし、店舗も日本と同じようにきれいで社員や販売員の教育が徹底されている日本様式の接客方法だ。近い将来不景気で株価が一時的に下がることがあったとしても、世界で店舗数を増やしていることから持続的な成長
が見込めるだろう。
■キューピー(2809)
マヨネーズ、ドレッシングで国内首位。中国のスーパーにもキューピードレッシングが置いてある。そもそも、中国の人はサラダを食べる文化はないが、洋食化により少しずつサラダを食べる人が増えていると思われる。また、イタリアンなどの洋食屋さんが増えており、業務用ドレッシングの需要が増加している。そうはいってもまだ、洋食屋の数は少なく、家庭でサラダを食べる人も少なく、中国料理は油の量が多く大皿で食べるため太りやすい。中国は米国を抜いて肥満率が高いことからも、今後の健康志向として若者を中心にサラダを食べる人口は増える可能性はあり、今後アジアを中心にドレッシング需要が増えるかもしれない。
株主優待として100株以上(6か月以上保有、約30万円)で、1,000円相当のマヨネーズやドレッシング等の優待品が受け取れる。
■テルモ(4543)
医療機器大手で、海外比率は75%と、特に米国と中国を中心に生産が拡大している。カテーテルなどの心臓疾患治療に使われる機器に強みを持っている。WHOによると、生活習慣病の患者数は世界的に増加しており、その半数近くは心疾患となっており、今後カテーテルの需要は伸びていくと思われる。
株主優待として、1株以上で、優待価格でテルモ社の製品を購入できる。
■TOTO(5332)
中国の不動産不況により直近は株価が下がっている。日本のトイレは世界に誇れるほど、機能性に優れ、きれいが保てる設備になっている。中国の高級デパートや博物館、空港等の公共施設で、TOTO製の場合は必ずきれいだ。中国のトイレは基本的にまだまだ汚いところが多く、個人的にも中国でTOTO製のトイレ設備が広がってほしい。 また、お風呂にしても日本のお風呂ほど機能性が高いものは海外では見たことない。日本の機能性、清潔性の優れた水回り用品はまだまだ世界に広がる可能性は高いと考える。水回り品は不動産や商業施設に設置されるものであるため、不況の影響を受けやすく、不況になれば一番に株価は下がる可能性はあるが、割安になればおすすめだ。
今は優良株を見つける時期
今のような高値圏で買うのはあまりおすすめできないが、将来の投資のために上記はあくまで参考として、今のうちに本や新聞で調べたり、自分が目にする情報を元にしたりして、入念に優良株をみつけてみるのはどうだろうか。
※株価は5/29の終値
文/大堀貴子