2024年4月29日、那覇空港から車で約20分、大型商業施設「イーアス沖縄豊崎」内に、「リトルユニバース オキナワ(Little Universe OKINAWA)」がオープンした。
施設説明には「デジタル空間演出×ミニチュア×ARなどの最新テクノロジーが融合した新感覚ハイブリッドエンタメ施設」とある。
これを見たとき、戸惑った。日本語としてはもちろん理解できるが、全くイメージがつかないのだ。
さらに「18世紀の琉球王朝や昭和時代の東京にタイムスリップしたり、360°プロジェクションマッピングで沖縄に没入したり、多彩な遊びを楽しめる。最新鋭の3Dスキャナーで自分のアバターを作ってミニチュアの世界に入り込んで駆け回ることも」できるとのこと。
タイムスリップ、360°プロジェクションマッピング、自分のアバター、ミニチュアの世界で駆け回る……?
やっぱりわかるようでわからない、というか自分が何ができるのかイメージがつかない。
おりしも沖縄に行く予定があったので、これは実際に自分の目で体験しなくては……と訪問することにした。
那覇空港から車で20分、バスでも行ける!
「リトルユニバース オキナワ」があるイーアス沖縄豊崎は、那覇空港から車で20分という好立地。
筆者は車が運転できないので、空港からバスに乗って向かうことにした。バスは「ウミカジライナー」と「空港あしびなー線」の2種類あり、いずれも30分に1本程度の運行。イーアス沖縄豊崎まで連れて行ってくれる。
イーアス沖縄豊崎は、ショッピングセンターやエンタテイメント水族館「DMMかりゆし水族館」、屋上型テーマパークを備えた大型商業施設だ。
近くにはアウトレットモールや美らSUNビーチがあり、家族連れやグループでも楽しむことができ、観光客はもちろん地元の人たちでもにぎわっている。
「リトルユニバース オキナワ」は、イーアス沖縄豊崎の中の、「DMMかりゆし水族館」もあるアクアリウム棟の3階にオープンしている。
いざ入場! 巨大モニターがお出迎え
「リトルユニバース オキナワ」の1日パスポート料金は、次のようになっている。
・大人(18歳以上)…2800円
・中人(12~17歳)…2100円
・小人(4~11歳) …1600円
・3歳以下…無料
入口では巨大モニターによる龍がお出迎え。これからスゴイことが起きるのか……?と予感させてくれる。
中に入ると前室があり、館内の案内や注意事項を聞く。
いざ、ミニチュアの世界へダイブ
いよいよ本編へ突入だ。だんだん穴が小さくなる「∞トンネル」を抜けることで、自分がだんだん小さくなり、ミニチュアの世界へ入っていくようなイメージを演出。
「∞トンネル」を抜けると、そこは「かがみのこみち」だ。あくまでもここは通路にすぎないのだが、ネオンと鏡により映え散らかしている。ただ映えるじゃない、映え散らかしてる。
若い人だったら、ここで延々と撮影してしまうだろう。
まだ序章にもかかわらずここで足が止まりかけたが、頑張って先へ進むと、ミニチュアの世界がスタートだ。
■琉球王朝エリア
首里城を中心とした18世紀の琉球王国時代をデフォルメして制作されたという、ミニチュアの世界。
2019年にあった火災で、首里城を含む施設が消失し、現在は復興整備中だ。でもここでは、一足先に、昔の姿で復元された首里城を見ることができる。
パッと見ただけのインパクトはそこまでではないのだが、近づくとその“ヤバさ”に気づく。
細かい。細かすぎるのだ。そこは18世紀の人々が今も息づいているような精巧さ。自然の描写もえげつない。
さらにQRコードをスマホで読み込み、立ち上がるカメラをミニチュアに向けると、その場所の名称がARで立ち上がる。
細かく書かれた案内板などはわざわざ読まない、という人でも、これなら自分で興味をもった場所に能動的にカメラを向けるので、楽しく土地を学ぶことができる。
■エヴァンゲリオンエリア
「エヴァンゲリオン」エリアでは、エヴァ初号機がいきなりのお出迎え。おお…と思いながら奥へ進むと、エヴァンゲリオン格納庫と『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に登場する「第3村」が再現されている。
この格納庫は、なんと初号機が発進する仕掛けもある。よーく目をこらして見ると、司令塔には碇ゲンドウたちが!
ここにいますよ!と強調されているわけではなく、この世界の中にあくまでも自然に存在しているので、サラッと見ただけでは、気づかず通過してしまう人もいるのではないだろうか。それだけに気づいたときの喜びもひとしお。
同様に、1/80スケールで再現された第3村にも、碇シンジ、アスカ、鈴原トウジ・ヒカリ夫妻、アヤナミレイ(仮称)のキャラクターが隠れている。
息づくようにそこに存在しているため、本当に頑張って探さないと見つからない。でもエヴァファンなら絶対に見つけたいポイントだ。
■レトロ東京エリア
1980年代の東京・麻布十番を、これまた1/80スケールで再現したエリア。圧巻の作り込みだ。
筆者が初めて麻布十番に行ったのは87年のこと。まだ駅がなく、都会なのにどこか牧歌的な雰囲気も漂っていた麻布十番。ハッキリとは覚えていないが、こんな感じだったようなと思ったり、現在の麻布十番を思い浮かべて比べたり。
ビルや店舗、家の中までつくりこまれているので、麻布十番へ訪れたことがなくとも、昭和の空気感を懐かしく感じる人も多いだろう。
一角には駄菓子屋を再現したコーナーがあり、実際に駄菓子の購入も可能。大好きだったマルカワのオレンジフーセンガムを購入してみた。