6月は虫歯予防月間。実は今年の6月より診療報酬が改定され、歯科も含む医療機関の初診料や再診料が引き上げとなるという。つまり今後ますますデンタルヘルスへの意識の高まりそうだが、日本人の歯の健康に対する意識は、高いとはいえないようだ。
まずは歯科医師数を比較すると日本は世界で2番目。しかし人口当たりで比較すると、約5100万人のコロンビア、全人口約8300万人のドイツに負けている。そして虫歯の数が全体的に少ないのはヨーロッパ。アジア圏ではシンガポールが5位だが日本は上位圏外だ。
さらに特筆すべきは「口臭がある」と回答した割合が世界で何と第1位! これはむしろ日本人が口臭に過敏になっているだけかと思いきや、実はマウスウオッシュを使用する習慣がある人の割合もわずか21%(※)。先進国でもかなり低い割合だという。アフターコロナでマスクをする機会も激減している昨今、歯に対する意識をいま一度考え直したほうがよさそうだ。
※2021 サンスター調べ
同調査によると日本人は口臭が気になるのに、舌みがきや定期的に歯医者へ行く割合が世界15か国平均と比較しても低いという。意識の問題か。
日本の近隣諸国では中国が1.1本。目立って多かったのはモロッコ5.5本、マダガスカルが8.1本など。アフリカ内でもかなり格差があるようだ。
資料: GLOBAL NOTE 出典: OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development )
1人当たりの歯科医師数が多い国はコロンビア。日本は「歯医者の数はコンビニより多い」と言われるが、世界的に見れば多すぎではないようだ。
取材・文/高山 惠