フラッグシップカーは、そのメーカーの顔とも言うべきクルマ。だから、欧米の自動車メーカーは最新技術や先端技術を導入して開発を続けている。そこには、売れるとか売れないとかではなく、自社のクルマ造りに対する誇りが詰まっている。
ところが、日本のメーカーは誇りより実利を重視する。売れなければ、フラッグシップカーでも、簡単に生産中止を決めてしまう。最近では、マツダが唯一の4ドアセダンとして販売していた『Mazda6』の生産を中止。カタログから落としてしまった。おそらく、同社の大型SUV『CX-80』がフラッグシップカーになるのだろう。三菱自動車も以前は『ディグニティ』『プラウディア』の2車種をフラッグシップカーとして販売していたが、販売不振で生産をやめてしまった。日産にも以前『プレジデント』や『シーマ』『フーガ』があったが、これも消えてしまった。現在は『スカイライン』が残っているが久しく新型車は出ていない。売れなくても自社のアイデンティティーを示すセダンを造り続けてもらいたい。
レクサス『LS500』
日産『スカイライン』
取材・文/石川真禧照
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