サブスクリプションの料金制度を採用する別荘が多くなってきたことを、ご存じだろうか。別荘を購入する初期費用や管理費の負担がなく、月額5万〜7万円でセカンドホームを持てる手軽さから利用者が増加。ほとんどの施設では現在登録待ちの状態だ。
「清掃やリネン交換は地域パートナーが担うので、別荘特有の『到着したらまずは掃除』という手間がありません。すぐに別荘暮らしを始められる点が好評です」(Sanu・柴田菜々子さん)
都市に生活拠点を置きつつ、週末や長期休暇中には自然と触れ合う暮らしをしたいという願望を手間なくかなえてくれる点も、申込者が後を絶たない理由のひとつであろう。例えば『UMITO LIFE』は、すべての施設が海周辺に位置していることで人気だ。
「サーフィンやSUPなどのアクティビティーを楽しみたい人はもちろん、インドア派でも『波音をBGMにワーケーションや読書が楽しめるのがいい!』という、反響をいただいています」(HORIJUKU・伊藤ゆかりさん)
立地だけでなく、非日常感を演出するために、建物の設計にも各社それぞれのこだわりがある。
「リビングーテラスー庭がダイレクトにつながる設計により、自然環境と一体化した開放的な空間を楽しめるように工夫しています。窓を開放すれば、浴室が露天風呂になる施設もあります」(Village X・立花龍介さん)
富裕層以外でも利用しやすく、趣向を凝らした〝サブスク別荘〟の人気は、今後も加速しそうだ。
2025年には北海道から九州まで30拠点200室に拡大予定!
「SANU 2nd Home」
拠点数:18か所100室/月会費:5万5000円〜
「都市と自然を軽やかに行き来し、生活を営む」がコンセプト。〝暮らす〟体験を提供するために、ホテルのようなベッドメインではなく、キッチンをメインとする設計に。カトラリー、調味料、家電を完備するほか、自然環境でありながらクルマで10分圏内にスーパーや道の駅がある立地なので、食材を調達しやすい。写真は『軽井沢1st』。
【主な間取り】
曲線を描く木材で、スペースを緩やかに区切る設計。生活、仕事、遊びの空間が、程よくゾーニングされる。
海辺の別荘暮らしでエネルギーをチャージ!
「UMITO LIFE」
拠点数:8か所15室/月会費:5万5000円〜
神奈川県・鎌倉や沖縄・恩納村など、すべての施設が海の近くに建つ。今年8月にオープン予定の『UMITO LIFE 真鶴』は、フラッグシップモデルとして一からこだわり抜いて建設した目玉施設。109.33平方メートルの広々とした造りで、目の前には海を臨み、開放感のある空間で贅沢な別荘ライフを過ごせる。現在はウェイティング登録を受付中。
【主な間取り】
真鶴の1階の図面。リビングの前面はガラス張りで海を間近に感じられる空間。2階にはバスルーム・サウナも。
リゾートエッセンスをふんだんに取り入れた別荘
「Village X」
拠点数:1か所/月会費:5万2500円〜
リゾートホテル事業者のYAMATO Hotel&Residenceが運営。プライベート感のあるヴィラタイプの造りで、大きな窓越しに自然豊かな景観が広がる居住空間は開放感満点。写真の軽井沢施設は駅までクルマで約5分と利便性が抜群。スキー場やゴルフ場も近く、アクティビティーも楽しめる。今夏には河口湖エリアにもオープン予定。
【主な間取り】
ヴィラモデルBの間取り。広々としたガーデンを望むテラス付きで、浴室からも雄大な自然の景観を楽しめる。
取材・文/坂本祥子
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2024年4月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。