大日本印刷は、多様なサイズの写真を即時に出力できる「DNP昇華型フォトプリンター」の新たなラインアップとして「DP-DS820DX」を追加することを発表した。2024年6月に米国で発売し、その後は順次各国・地域で販売を開始する。
8インチ両面プリントに対応した従来機種「DP-DS80DX」と比べて、容積を約40%スリム化!
■「DP-DS820DX」開発の背景
近年、スマートフォンの普及により、撮影枚数は増加傾向にある。写真の楽しみ方は多様化しており、フォトブックやグリーティングカードなど、さまざまなサイズのフォト関連製品の世界市場は、年平均で約6%の成長が見込まれている。しかし、こうしたニーズの拡大に対し、従来の8インチ両面フォトプリンターは、用紙を反転する機構を外付けにしているため、機器が大きくなり、プリントスピードが遅くなるという課題があった。そこで、この課題の解決に向けて、DNPは今回、小型化とプリントスピード向上を実現した新しい両面フォトプリンター「DP-DS820DX」を開発した。
■「DP-DS820DX」の特長
・コンパクトなサイズ
両面にプリントするための反転機構を機器に内包させることで小型化を図り、従来の8インチ両面フォトプリンター「DP-DS80DX」と比較して、容積約40%、重量約25%の削減に成功。幅322×奥行460×高さ272mm、約22kgと世界最軽量クラスのコンパクトな両面フォトプリンターに仕上げた。
・プリントスピード向上
用紙を両面プリント用に反転する機構を改善し、用紙が通過する距離を短くすることで、従来機種と比べて約30%のプリントスピードの向上を実現した。
・さまざまなプリントサイズに対応
従来の横カッターに加えて、縦カッターを搭載することで、出力前にプリンター内でより広範なサイズ調整が可能となった。これにより、高品質な両面写真を使用するさまざまなサイズのフォトブック・カレンダー・グリーティングカードなど、多様化するニーズに1台のプリンターで対応できる。
・折り目(クリースライン)を入れる機能
プリントする写真にクリースラインを入れる機構を搭載したことで、グリーティングカードは折りやすく、フォトブックはページをより平らに開きやすくする。
■「DP-DS820DX」の主な仕様
・プリント方式:昇華型熱転写方式
・プリント解像度(dpi):300×300(High Speedモード)、300×600(High Qualityモード)
・プリントサイズ(インチ):
両面プリント用カット紙…8×4/8×5/8×6/8×6.5/8×8/8×10/8×10.5/8×10.75/8×12 ※幅方向は4~8インチの間で任意にカット位置の設定が可能
片面プリント用ロール紙…8×4/8×5/8×6/8×8/8×10/8×12
・プリントスピード(High Speedモード・光沢仕上げ):
両面プリント(クリースラインなし)…8×10インチ 約79.5秒、8×12インチ 約91.8秒
片面プリント…8×10インチ 約31.4秒、8×12インチ 約36.4秒
・仕上げ:光沢/マット(つやなし)/ファインマット/ラスター(表面の細かい凹凸で指紋の付着や光の反射を低減)/ライトマット
・外形寸法:(幅)322×(奥行)460×(高さ)272mm
・重量(本体のみ):約22kg
・消費電力:最大で100V 3.9A、240V 1.6A
・専用ソフトウェア:DualpixLab(無償提供) ※Windows 10以降、macOS 12以降対応(macOS用は2025年春提供開始予定)
↑フォトブックのイメージ(奥:クリースラインなし、手前:クリースライン入り)
製品情報
https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20173933_4986.html#anc02
構成/立原尚子