新富士バーナーのアウトドアブランド「SOTO」より待望の新作が発売された。
今期の目玉は、SOTOのOD缶と同じ配合のガスを封入しつつOD缶よりも軽くなったCB缶(CB TOUGH 125、CB TOUGH 220)と、それを使うゴトクがチタン製のバーナー「レギュレーターストーブTriTrail」(以下、TriTrail)。
登山には低温に強いOD缶、キャンプなら扱いやすいCB缶を選ぶのが主流とされているが、それを覆す画期的な燃料とバーナーの登場だ。
「TriTrail」はそのルックスからキャンプ向きバーナー「レギュレーターストーブST-310」(以下、ST-310)の軽量モデルと思われがちだが、じつは登山用の「レギュレーターストーブウインドマスター」(以下、ウインドマスター)をベースに開発している。
わかりやすい違いは「ST-310」のバーナーが山なりになっているのに対し「TriTrail」はすり鉢形状になっていることだろう。
「レギュレーターストーブSOD−300S」(左)と「ウインドマスター」(右)
ベースとなった「ウインドマスター」は中心に向かって低くなるすり鉢形状のバーナーを搭載しており、大型の風防がなくても風に強いのが自慢で、「TriTrail」も同様の耐風性を誇る。
また、燃料缶内部の圧力に影響されることなく安定したガスを送るレギュレーターも、「TriTrail」に搭載されているのは「ST-310」よりも小型のマイクロレギュレーターで、これも「ウインドマスター」と同じだ。
もっとも、あえてCB缶を持って山に登る必要はないように思えるが、CB缶の魅力はなんといっても安価なことにある。容量とガスの成分によるが、OD缶は600〜1200円ほど。
対する新作CB缶は容量の小さな「CB TOUGH 125」で440円、250gOD缶とほぼ同量の「CB TOUGH 220」でも495円。
従来のOD缶より軽く、それでいてOD缶並みの圧力に対応しているのだからスゴイ。
気になる重量は、「ウインドマスター」(重量67g)+OD缶(パワーガス105トリプルミックス=重量192g)と、「TriTrail」(重量135g)+新作CB缶(CB TOUGH 125=重量220g)の重量を比べてみると、「TriTrail」の差は4g。
CB TOUGH 125のほうがガス容量が20g多いことを考えると実質「TriTrail」+CB缶のほうが軽いとも言える。
さすがに厳冬期の高所は厳しいが、-5℃の環境までなら安価でパワフルなCB缶を持って登山するのが現実的になった。
「常に新しい火に挑戦する」というSOTOらしい新製品の誕生だ。