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年間43万円の節約に!?経済産業省が推進する「デコ活」について調べてみた

2024.06.19

ボトルネックになっているのは、「手間」と「お金」

地球環境を守りたいという気持ちは、程度に差はあっても、多くの人が抱いているはず。しかもデコ活でそんなに節約になるのなら、昨今の値上げラッシュで生活が苦しくなっている国民は飛びつきそうなものだが、なぜここまで話題になっていないのか。「くらしの10年ロードマップ」では、国民のデコ活推進を阻むボトルネックを詳細に分析し、その傾向と対策を衣食住にわたって検討している。

電気代節約がわかりやすい「住宅の断熱」を例にとってみよう。そもそも、日本では、住宅ストック約 5,000万戸のうち、現行の省エネ基準を満たしているものは、わずか約10%。新築住宅約95万戸の省エネ基準適合率も約62%に留まっている。下のグラフでもわかるとおり、「住宅の断熱」という言葉は96%が理解しているが、購入・利用・実践している人、したいと考えている人は1/4程度。断熱化の主な阻害要因として「費用負担感」「手間時間」が挙げられている。

新築の時に省エネ仕様にするのと、既築住宅を省エネリフォームするのとでは、費用がかなり違う。新築時には87万円ですむのが、リフォームだと231万円かかる例もある。住宅用太陽光発電設備の平均価格は、26.1万円/kW。5kWの設備を想定した場合、平均価格は130万円かかる(調達価格等算定委員会資料より)。

LED照明などの省エネ機器についても、「初期費用が高そう」「どれくらい省エネ効果があるのかわからない」と答える人が多い。

窓のエコリフォームに、最大200万円まで補助金が出る!?

「エコリフォームに興味はあるけど、初期費用が高い」と感じている人に注目してほしいのが、デコ活事業のひとつ先進的窓リノベ2024事業(正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」)だ。

「先進的窓リノベ2024事業」とは、断熱窓への改修を促進し既存住宅の省エネ化を促すことで、エネルギー費用負担の軽減、健康で快適なくらしの実現および家庭からのCO2排出削減に貢献するとともに、断熱窓の生産効率向上による関連産業の競争力強化と成長を実現させることを目的とする事業。予算1,350億円が計上されていて、窓やドアにかかわるさまざまなエコリフォームの工事に補助金が設定されている。補助金上限は、200万円/戸。対象となるのは、

・住宅の窓
・断熱改修(リフォーム)工事
・2023年11月2日以降に対象工事に着手したもの

注意したいのは、この補助金は、「窓リノベ事業者」(あらかじめ本事業に参加のため、登録をした工事施工業者)を通して、一般消費者に還元されるということ。だから補助対象者である一般消費者が直接申請をすることはできない。窓リノベ事業者は、補助対象者に代わり交付申請等の手続きを行い、補助金の交付を受け、交付された補助金を補助対象者に還元する。還元方法は、

(1)補助事業に係る契約代金に充当する方法
(2)現金で支払う方法

の2種類がある。交付申請受付期間は、2024年3月29日~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)。

ちなみに2024年6月12日 午前0時時点で、まだ11%しか達成されていない。どの事業者がこの制度を利用できるかは、サイトから検索できる(※)。※公表を希望した事業者のみ

東京で新築エコ住宅を購入すると、最大240万がもらえる!?

「先進的窓リノベ2024事業」は国の補助金だが、そのほかに自治体でも対象設備・工事に補助金を交付している場合がある。

例えば東京都全体で一定基準を満たす高性能な戸建て住宅やマンションなどを取得すると補助金が交付される「東京ゼロエミ(「ゼロエミッション(ZERO EMISSION)」の略)住宅導入促進事業」というものを行っている。一般会計におけるデコ活関係予算は約55億円だが、「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」の令和6年度予算規模はその5倍の245億円。都内で新築住宅を購入する場合は、最大240万がもらえる。

また東京都北区では、温室効果ガスの排出を削減するため、個人または事業者を対象に、再生可能エネルギー及び省エネルギー機器導入費用の一部を予算の範囲内で助成している。仮に太陽光発電システムを、北区内業者に設置・施工を依頼すれば、1kW 当たり 9.6 万円(限度額 24 万円)が補助される。

これらのデコ活関連補助金は、いずれも予算の上限になったところで打ち切られる。ほとんど知られていない今が、チャンスかもしれない。興味がある方は、以下のサイトから調べてみてはいかがだろうか。

デコ活とは
「東京ゼロエミ住宅」とは?
省エネライフ関連で補助金等を実施している自治体一覧

取材・文/桑原恵美子

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