一発で伝わる自然な表現がパズル英会話の魅力
多くの人は「無理にパズルを使わなくても、自分でゼロから立ち上げて文章を作ることができるはず」と思うだろう。でも、Haruさんの解説を聞くと、日本語から英文を組み立てて作った文章と、ネイティブが使う表現を利用したパズル式では、伝わりやすさが全く違うのである。
例えば、大雨の日曜日の夕方、恋人の男性が家にやって来て、「すごい雨だったね、あなた、午前中に買い物に行くと言ってたけど、どうしてたの?」と聞かれたとする。女性は行こうか迷っていたけど「結局、家にいたの」と答える。
これを日本語から英語に直訳してみて欲しい。多分ほとんどの人が
I was home finally.
という文章になってしまう。文法的には問題が無くても、そう言われた彼氏はあなたの言いたい会話の意味が通じない。ネイティブにはよくわからない文章になってしまっている。
Haruさんのパズル式では「結局~した」というフレーズはI ended up ~ ingだとパズルのピースとして記憶し、身についているから、簡単に
I ended up staying home.
という、ネイティブに通じる英会話の文章がスルスル出てくるのである。
場面に合ったピースを身につけて、とっさに口から出てくるようにすれば、一発で伝わる自然な表現にできる。パズル式英会話はネイティブの頻出表現70をピースにしているから、自然な英会話が可能なのである。
時間も手間もかけず、英会話の原本であるネイティブのフレーズを、コピーして使い回す「パズル式英会話」のやり方は、英語に苦手意識のある人には最適の手法である。ぜひ新刊書と合わせて、動画サイトも参考にして欲しい。Haruさんが英語を話せるようになった秘訣なども紹介されている。
Haruさん
金沢大学在学中に、シドニー工科大学へ派遣留学生として1年間留学。留学前は英語をほとんど話せず、TOEIC400点相当の英語力だったが、留学7か月目頃から現在の「パズル英会話」のコアとなる英語脳を体感。帰国後に英文法の勉強も行った結果、TOEIC満点(990点)を取得。大学卒業後、日本の大手英会話スクールにて0歳~12歳の英会話レッスンと、中高生向けの文法・受験対策・資格試験対策クラスを2年間担当。その後、2018年にオーストラリアへ戻り、現地企業にてインストラクターとして3年間、保育士として1年間働く。2019年にYouTubeチャンネル「パズル英会話/Haru」を開設。
Instagramでもフレーズ紹介の投稿や発音解説動画が注目されている。現在はインストラクターの仕事と動画投稿を続けながら、累計受講者数2000人を超える英語シャドーイング用教材「Shadow Me」を配信中。合計7年間の海外生活で得た知識と英会話指導力を活かし、身近な独り言や日常会話の題材を週3回配信している。受講生からは「リスニング・スピーキング・発音・フレーズ・文法・表現力の全てをShadow Meで向上できる!」と好評を博し、全くの英語初心者からTOEIC900点を超える上級者まで幅広いレベルの生徒が受講している。新刊書は「たった70ピースを組み合わせるだけで話せるパズル英会話」(SBクリエイティブ発刊、定価1650円)。
文/柿川鮎子