知的好奇心を刺激する正統派な博物館がある一方、全国には見て、触れて、遊べる一味違った博物館も多数存在する。
そんなユニークなミュージアムの中で、最も高い人気を誇る施設はいったいどこか?
リクルートが発行する旅行情報誌『じゃらん』はこのほど、「見る」だけではなく、「見て・触れて・遊べる」ミュージアムを中心にアンケートを実施。その結果をランキング形式にて発表した。
『じゃらん』ユニークなミュージアムランキング
ユニークな体験ができそうなミュージアム1位は、神奈川県の「横浜大世界アートリックミュージアム」となった。「横浜大世界」の施設内にあり、不思議な錯視錯覚の世界を体感できるスポットだ。常時100点以上のコンテンツが楽しめ、写真はもちろん動画の撮影も可能になっている。
続く2位にランクインした宮城県の「感覚ミュージアム」は、その名の通り“感覚”をテーマにしたミュージアム。自然と感覚が研ぎ澄まされ、想像力を豊かにしてくれる体験型の美術館だ。
そして3位にランクインした北海道の「札幌オリンピックミュージアム」は、臨場感あふれるシミュレーターマシンで冬季スポーツを楽しめるエンターテインメント施設だ。
そのほかトップ10には、そこでしか体験できないユニークなミュージアムがランクインする結果となった。一歩足を踏み入れれば、その世界観にどっぷり浸れるのもミュージアムの魅力。楽しく学べる工夫が満載のスポットは、全国各地にたくさんある。多くは屋内型なので、雨に濡れる心配がないのもこれからの時期、うれしいポイントではないだろうか。
『じゃらん』ユニークなミュージアムランキング:トップ10を紹介
1位:横浜大世界アートリックミュージアム【神奈川県】
“遊ぶ・買う・食べる・癒やされる”が全てそろった横浜中華街のエンタメ施設「横浜大世界」。3~8階の「アートリックミュージアム」は“全フロア、摩訶不思議!”がコンセプト。8階に「ホラートリック回廊」、3階には“謎解き&ミステリー”の新エリアが登場。その他、常設100点以上の不思議で楽しいトリックアート作品が楽しめる。
2位:感覚ミュージアム【宮城県】
視覚・聴覚・嗅覚・触覚といった“感覚”をテーマにしたミュージアム。「身体感覚空間」と「瞑想空間」の2つのゾーンで構成された館内には、天井がガラスになっていたり、壁と床が鏡の空間やそのほか見たこともない楽器、耳のオブジェなど、感覚を意識することのできる展示が並び、楽しみながらイマジネーションが高められる施設だ。
3位:札幌オリンピックミュージアム【北海道】
日本のジャンプ界を支えてきた、大倉山ジャンプ競技場の敷地内にあるミュージアム。ウィンタースポーツ国際大会の歴史や感動を身近に体感できる施設だ。スキージャンプやボブスレー滑走など6種のシミュレーターがあり、アスリートの視点で臨場感たっぷりの疑似体験を楽しむことができる。
4位:ダスキンミュージアム【大阪府】
ダスキンが手がける“キレイ”と“おいしい”をテーマにした企業ミュージアム。2024年3月の大規模リニューアルで、新エリア「ドーナツの森」が登場し、より身近に楽しく学べる施設となった。事前予約による抽選制(有料)のドーナツ手づくり体験のほか、「おそうじ館」では住まいを再現したエリアでの掃除体験もできる。
5位:岩下の新生姜ミュージアム【栃木県】
「岩下の新生姜」の魅力を発信する遊び心満載の新感覚ミュージアム。館内はテーマカラーのピンクでいっぱい!ジンジャー神社や新生姜の部屋などSNS映えするユニークなフォトスポットや、季節ごとのイベントが充実。土日祝日には公式キャラクターの「イワシカちゃん」が登場するグリーティングも開催。カフェでは「岩下の新生姜」を使用したフード、ドリンク、スイーツが楽しめる。
6位:佐賀バルーンミュージアム【佐賀県】
アジア最大級のバルーン大会の開催地・佐賀市にあるミュージアムで、熱気球の歴史や仕組みを紹介している。「スーパーハイビジョンシアター」で大空を舞い上がる色とりどりのバルーンを楽しめるほか、本物のバスケットとバーナーを使った操縦体験ができるシミュレーターもあり、日本で初めて有人飛行に成功した熱気球「イカロス5号」の実物も展示されている。
7位:海洋堂フィギュアミュージアム黒壁【滋賀県】
「海洋堂」が手掛けたフィギュアのミュージアム。40年以上にわたり制作した、黎明期から最新の作品まで5000点以上が展示されている。世代を超えて楽しめる作品を展示しており、精巧なつくりと彩色は見ごたえ十分。また自分だけのオリジナルカラーに塗装できるワークショップも開催され、フィギュアの世界観にどっぷり浸れる。
8位:TOTOミュージアム【福岡県】
創立100周年を記念し、本社敷地内に開設したミュージアム。1階ショールームには、最新の水まわり商品が並び、美しい陶器の曲線や機能性の高さに触れることができる。2階はTOTOの歴史やその進化
がわかる展示エリア。さらに、ショップには、トイレ川柳が書かれたトイレットペーパーにトイレ型の石鹸やチョコレート(販売期間10月~3月)など個性的なグッズがそろっている。
9位:越前がにミュージアム【福井県】
越前がにや近海の魚たち、日本海の神秘について遊びながら学べる体験施設。カニをモチーフにした3層吹き抜けのユニークな建物で、入口のある3階から1階ずつ下に降りていく構造だ。1階には越前沖で
泳ぐ魚たちを海中から眺める海遊歩道や、10mの大型スクリーンに囲まれたビックラブシアター。さらに、漁船を忠実に再現したシミュレーターでのカニ漁疑似体験など、老若男女問わず楽しめるスポットだ。
9位:酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)【兵庫県】
伝統的酒造りを後世に伝える目的で設立されたミュージアム。「酒蔵館」と「記念館」の二棟で構成されている。「酒蔵館」は1869年築の木造蔵を利用し、展示されている酒造道具などとともに、日本遺産の構成文化財の一部となっている。館内では酒造道具に触れる体験や酒造り映像・酒造り唄の視聴が可能。隣接する「白鹿クラシックス」では食事やお土産の購入などができる。
<調査概要>
インターネット調査
調査時期:2024年4月18日(木)~2024年4月22日(月)
調査対象:47都道府県在住20代~50代
有効回答数:1,044名/複数回答(『じゃらん』掲載情報を中心にピックアップしたミュージアムの中から、面白い体験ができそうだと思う箇所を3つまで選択)
構成/こじへい