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日本発の新たな映画流通の形「DVT」とは何か?

2024.06.14

DVTはクリエイターファーストの後押しとなるか

世界初のDVTプラットフォーム「ロードステッド」を運営しているのは、株式会社ねこじゃらし。今年4月、正式なサービス開始と共に第1弾作品として黒沢清監督の新作中編「Chime(チャイム)」を全世界同時販売した。

黒沢監督と言えば、カンヌ国際映画祭やヴェネツィア国際映画祭で数々の賞を受賞した、世界に誇る巨匠。

先に販売された「Chime」は料理教室の講師を主人公にしたオリジナルのスリラー作品で、全世界999個限定のオーナーライセンスを1万4850円で販売した。2月にベルリン国際映画祭で上映されたものの一般公開はされていない。
(6月現在、「Chime」はすでに販売期間が終了)

たった999人だけが手にした世界的監督の貴重な作品だが、DVTの新たな可能性はここからが真骨頂だ。

■作品の価値が上がれば利益を得られる

基本的に作品には購入制限があるため、作品の人気によってはリセールやレンタルの際に価格が高騰し、希少価値が生まれる場合もある。それは所有者のみならず制作陣にも収益として還元される可能性があるため、これまでのようなDVD転売とは違い、双方にとってのメリットも大きい。

ちなみに2023年に実験的に発売したドキュメンタリー作品「箱舟」は、1500円で売り出した100個が完売し、その後130倍の20万円のリセール価格がついているという。

■新たな才能の発掘&持続可能な作品の流通

動画配信サービスが人気の一方、ミニシアターの衰退などにより個性的な作品が日の目を見ないことも。しかし、DVTにより埋もれている才能の発見、そして支援に繋がればそれがさらなる製作資金となり、未だ見ぬクリエイターたちの後押しとなる。

まとめ

ちなみに、先ほど紹介した黒沢清監督の新作「Chime」は45分の作品だ。

新しいプラットフォームだからこそ一般的な90分や120分の映画ではなく、作風も時間も自由に挑戦できる点もクリエイターにとっては大きなメリットになる。

そしてユーザーは、それを収集品として楽しむことで今までにない新たな映画の愛で方を堪能できる。果たしてDVTは、未来の映画文化を育む第一歩となるのか?

文/ 太田ポーシャ

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