SNSのフィードを見ていると、店舗の出店としてパン屋人気が相変わらず続いている中、おにぎり専門店の出店に関する投稿も増えている。
加えて、内食関連でコロナ禍中に人気だったちぎりパンの投稿は減り、入れ替わるように最近はそのゾーンをおにぎりのレシピ投稿が占めているように感じる。いずれも筆者の体感なので、AIによる分析のような完全な正解とはいえないのだが。
しかし、そのブームを下支えする家庭用炊飯器の売上も伸びているというから、〝お米ブーム〟の到来はあながち間違いでないように思う。
炊飯器市場の価格帯は二極化、5万円以上のものが伸長
発表会に登壇したタイガー魔法瓶 炊飯器ブランドマネージャー 岡本正範氏
2024年5月に行なわれた新商品発表会に登壇したタイガー魔法瓶 炊飯器ブランドマネージャー 岡本正範氏によると、2014年から2023年の国内炊飯器市場について、消費増税、インバウンド、コロナなど都度市場の動向を左右するトピックスがあったが、約500万台前後の販売台数で推移してきた。
ジャー炊飯器の国内販売実績のグラフ
そして直近の2023年度は、日本電機工業会によると454万台で着地している。一方で、販売金額で見ると1000億円を突破。その背景には高額商品の需要の高まりがあるという。
「炊飯器の価格帯別の構成比も、5万円以下と高級ゾーンの2極化が進んでいます。とくに5万円以上の価格帯が伸びています」(タイガー魔法瓶 岡本氏)
その中でタイガー魔法瓶の炊飯器「炊きたて」ブランドは、2023年度は22.5%の業界シェアで2位にまで上昇。直近では2024年3月の台数ベースでは、シェアナンバーワン、 金額ベースでみるとおよそ25%まで伸長しているという。