現在、花粉症は「国民病」とも呼ばれ、社会問題として捉えられている中、花粉症を根本から改善する「舌下免疫療法」への注目が高まっている。
2023年5月に、政府は花粉症対策において、発症・曝露対策のため「舌下免疫療法」の普及に向け、治療薬の生産量を今の4倍である年間25万人から100万人に増やすことなども決定した。
ますます舌下免疫療法への注目が高まっている中、対面・オンライン診療を提供するクリニックフォアグループ(以下、クリニックフォア)でも「花粉症・舌下免疫療法(保険診療)」の受診数が増加しているという。
そこでクリニックフォアは、花粉症の人751名を対象に、「舌下免疫療法に関する調査」を実施したので、詳細をお伝えしよう。
舌下免疫療法を知っている人は6割超!その内、10人に1人が既に治療を行っている
花粉症の751名に、舌下免疫療法に関する認知度調査を行ったところ、舌下免疫療法について知っている人は64%に上、さらにその内、既に治療を行っている人は、14%となった。
この結果から、舌下免疫療法は6割以上と多くの人に認知されており、10人に1人が治療に取り組んでいることがわかる。
続いて舌下免疫療法の治療を行ったことがない花粉症の649名に、下記、治療内容・費用・通院頻度など基本情報を提示した上で、舌下免疫療法を行ってみたいか調査した。
舌下免疫療法の基本情報
「舌下免疫療法」は、花粉症の症状が出た時に、その症状を抑えるための対症療法ではなく、根本的にアレルギー体質の改善を行う治療法です。
・効果:正しく治療が行われると、アレルギー症状を大幅に緩和したり、長期にわたって症状を抑えたりする効果が期待できます。スギ花粉症の場合は、初めてのスギ花粉飛散シーズンから効果が期待され、年単位で継続することで最大の効果が得られるとされています。
・治療方法:数年にわたり継続して(3年以上推奨)、1日1回、治療薬を舌の下から服薬
・通院頻度:最初は2週間に1度、その後は4〜8週間に1度のペースでの受診が必要となります
・費用(保険診療で、3割負担の場合):初回の受診ではアレルギー検査などを含め、4,000~5,000円。その後の定期的な通院にかかる費用は、診察・治療費とお薬代と合わせて1ヵ月あたり約2,000〜3,000円。
※医療機関によって、通院頻度と費用は異なる場合がある
その結果、52%の人が「やってみたい」と回答した。
さらに、なぜ「やってみたい」と思ったのか調査したところ、最多が「毎年、花粉症に悩みたくないから(53%)」次いで「花粉の飛散を気にせず過ごしたいから(42%)」「花粉症の症状が辛いから(40%)」という結果に。
多くの花粉症の人が、症状に毎年悩まされていることや、花粉を気にして外出することに、フラストレーションを感じられていることから、症状を抑える効果が期待できる「舌下免疫療法」に魅力を感じていることが伺える。
「舌下免疫療法をやりたくない」と回答した312名にも、その理由を調査したところ、最多は「長期間の定期的な通院が面倒だから(38%)」となった。
次いで「長期間の通院と服薬はコストが負担になるから(35%)」「毎日服薬するのは面倒だから(21%)」という結果に。特に、長期間の定期的な通院や費用面で、治療に対してハードルを感じていることが判明。
「長期間の定期的な通院」に関しては、どこからでも受診ができるオンライン診療の活用により、治療のハードルを下げることが期待できる。