現在、住宅の省エネ化に向けた過去最大の補助金制度が実施されている。では、これから家をリフォームしようとしている人の利用意向はどうなっているのだろうか。
そこで平松建築は、持ち家に居住中の25歳以上55歳未満の既婚者全国2,708人に「自宅のリフォームと補助金」について調査したので、専門家の解説と合わせて結果をお伝えしよう。
リフォームしたい箇所トップ3は「浴室」「キッチン」「トイレ」!リフォームのきっかけは「老朽化・経年劣化」が約半数
「お住まいの家のリフォームやリノベーションを検討したことはあるか?」尋ねたところ、「検討したことはない」(戸建て:68.5%、集合住宅:63.0%)、「リフォームやリノベーションをしたことがある」(戸建て:16.8%、集合住宅:22.8%)、「現在検討中」(戸建て:14.6%、集合住宅:14.3%)となり、リフォーム(リノベーション)経験者は戸建てよりも集合住宅の方が若干多いことがわかった。
「リフォーム(リノベーション)をしたことがある」または「現在検討中」と答えた人に、「リフォームやリノベーションをした、または検討している箇所はどこか?」尋ねた。
戸建ての最多は「キッチン」(戸建て:39.5%、集合住宅:41.8%)、集合住宅の最多は「浴室」(戸建て:38.7%、集合住宅:54.9%)となり、どちらも「キッチン」「浴室」の他「トイレ」が目立つ結果に。
また、戸建は「外観(外壁・屋根など)」も(戸建て:37.0%、集合住宅:2.3%)「トイレ」とほぼ同率。
しかし、今回の省エネリフォーム補助金に該当する「省エネ・断熱・換気(エコキュート、断熱窓、エアコン設置など)」(戸建て:22.7%、集合住宅:11.3%)や「バリアフリー化」(戸建て:9.7%、集合住宅:6.6%)、「子育て対応」(戸建て:8.5%、集合住宅:5.6%)などは少ない結果となっていた。
それでは、「リフォームやリノベーションを検討し始めたきっかけ」は何なのだろう。
戸建て、集合住宅共に「老朽化・経年劣化」(戸建て:52.3%、集合住宅:47.4%)が最も多く、「長く住み続ける意向」(戸建て:23.7%、集合住宅:26.3%)、「ライススタイルの変化」(戸建て:21.9%、集合住宅:16.4%)と続いた。
また、「断熱性の問題」(戸建て:14.2%、集合住宅:10.3%)、「控除や補助金制度の利用」(戸建て:11.3%、集合住宅:8.9%)、「中古住宅の購入や相続」(戸建て:8.3%、集合住宅:13.1%)、「子育てや高齢者に不適」(戸建て:8.6%、集合住宅:6.6%)など、省エネリフォーム補助金に該当することがきっかけになった人もそれぞれ1割前後いた。
最後に、「現在、利用できるリフォーム補助金制度を利用してみたいと思うか?」尋ねたところ、「利用している」(戸建て:4.7%、集合住宅:4.2%)は非常にわずかで、「利用したい」(戸建て:13.2%、集合住宅:15.1%)は1割超、「利用を検討したい」(戸建て:20.1%、集合住宅:20.2%)も2割に留まる結果に。
また、3人に1人が「わからない」(戸建て:31.7%、集合住宅:31.8%)と答えているため、知らない人も多いのではないかと推測できる。
調査概要
調査期間:2024年5月15日~16日
調査手法:インターネット調査
調査対象:世帯主または所有している持ち家に居住中の25歳以上55歳未満既婚者全国
有効回答者数:2,708人(戸建て:2,133人、集合住宅:575人)
調査機関:Freeasy
※平松建築株式会社 調べ