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「ペットの譲渡会」に参加する前に知っておくべきこと

2024.06.08

自治体が主催する譲渡会の良い点&悪い点

ペットを飼いたいと思った人が、初めて参加する譲渡会として、最も適しているのは自治体が行う譲渡会である。定期的に行われている上、住んでいる都道府県で開催されているから、参加しやすい。

自治体の譲渡活動は、ペットの譲渡がどのように行われているかを、知ることができる良い機会でもあるので、開催されると知ったらぜひ参加してみて欲しい。飼いたい子が譲渡会にはいなかった場合でも、無理に押し付けられることがない。

自治体の譲渡活動は、法律に則った動物愛護活動の一環として行われるため、譲渡で利益を上げる必要が無く、ほとんどの場合、料金は完全無料である。また、費用が発生する場合でも、きちんとその理由が明記されているので、安心である。

以前は飼育環境に問題がある自治体も多かったが、現在では民間に委託するなど、ほとんどの施設で飼育管理は適切に行われている。ただし、譲渡後のしつけ相談などのアフターケアー面では、民間の保護団体方が手厚いと思う人が多いかもしれない。また、譲渡先を厳しく審査するため、譲渡してもらえないケースもあるが、これは民間でも同様だろう。

細かなケアが民間の譲渡会のメリット

個人や民間の保護団体は、飼育管理しているペットの健康管理や性質などを細かくチェックし、情報管理しているため、どんな子でどんな家庭に迎えられるのが良いかという点が明らかな場合が多い。飼主希望者も豊富な情報を得てから、ペットを選択できるのは、民間の譲渡会のメリットのひとつ。

一方で、ボランティアや募金で運営されているため、譲渡の際に費用が発生するケースが多い。とはいえ、ほとんどがペットショップから購入するよりも安い。団体によっては完全に無料のケースもあるが、募金などの名目で寄付を期待されることもある。飼い主のいないペットを保護し、健康に気を付け、適切に飼育するのには資金が必須。その点をきちんと理解した上で、譲渡会に参加したい。

もうひとつ、民間や個人の譲渡会の問題点は、開催場所が分かり難く、定期的に開催されていないデメリットもある(そうでない団体もあるが)。前もって保護施設に連絡した後、予約を取って保護動物に会うか、SNSで会いたい動物を指定して、団体が指定した場所で会わせる団体が多い。

また、トライアル期間が設定されて、譲渡された後でも、不適切な飼育を行っているのが判明した場合は、ペットを返却しなければならないケースもある。こうした譲渡の方法については、団体ごとに少しずつ異なるので、サイトを検索するなどして、前もって調べておこう。

また、譲渡会を行っている個人や団体がどんな活動をしているか、あらかじめ調べておくことも大切である。今はスマホの検索機能が発達しているから、過去のトラブル案件などは、ネット上で簡単に調べることができる。

カフェからの譲渡はペット主体の店かどうかがポイント

最近増えているのがカフェ方式の譲渡会である。保護猫や保護犬などと触れ合いながら、有料で喫茶を楽しめる。飼育管理費をカフェの売り上げで維持できるメリットはあるものの、ペットに長時間、ストレスを与える危険もある。

こうした店では、子どもが店内を走り回っていたり、長時間の展示をしていないかを、チェックしておこう。定期的にペットを休ませるなど、ペット主体の店であれば、信頼できる店と言えるだろう。

信頼できるお店かどうかを知るためには、来店時間をずらすなどして、何回かお店に通い、状況を確かめる方が良い。実際、カフェ形式の譲渡会からペットを迎えた人は、店に何回か通って、じっくり自分に合った子を見つけたという人がほとんど。お店のスタッフと仲良くなれば、譲渡後も飼育相談にのってくれるかもしれない。実際には飼育できなくても、カフェで触れ合う機会を求める人は多い。カフェ形式の譲渡会は今後も増える傾向にある。

いろいろな譲渡会があるが、ペットとの出会いはよく「運」だと言われる。一目会って恋に落ちるケースもあるし、何回か通ってその良さを知った上でお迎えする子もいる。また、最初の出会いが良くなくても、その子が最良の伴侶となる場合もある。ショップやブリーダーとは違う出会いの場のひとつとして、譲渡会もぜひ、検討して欲しい。

文・柿川鮎子
東京都動物愛護推進員

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