マーケティングリサーチ事業を展開するクロス・マーケティングでは、現在の消費者の暮らしの状況を所得・消費・行動の観点で過去と比較して、景気動向判断の基礎資料を得ることを目的に消費動向定点調査を年2回(5月・10月)実施している。
今回は2024年5月1日~2日、生活実態や消費動向の推移、景況感・消費予測、キャッシュレス決済・セルフレジ利用などについて調査が行われた。
主な回答結果は以下のとおり。
生活実態・消費動向の推移
2024年の春闘は大手企業を中心に高い水準の賃上げ回答が相次いだこともあり、生活実態DI値「給与所得」は前年同期より8ptの上昇。「預貯金」も6ptの上昇。「おこづかい」は前年同期よりやや上昇となった。<図1、2>
消費動向については、電気・ガス価格激変緩和対策事業の補助金制度もあり「電気料金の支払金額」は前年同期21ptと大幅に低下。「クラウドファンディングの支援回数」「ふるさと納税の回数」は過去最低値。
「タクシー」「映画館」「レンタルDVD」「レンタルCD」の利用頻度や「低カロリー・ダイエット食品の購入頻度」は前年同期より7~11ptの低下。本調査で聴取しているその他の項目においても、前年同期に比べマイナス傾向がほとんどであり、上昇したものは見受けられなかった。<図3、4>
■今後の景気の見通しと消費予測
今後1年間の景気の見通しについて「悪くなると思う」と回答した人は52%と半数を占め、「良くなると思う」は7%程度と景況感は2023年10月同様に悪い。<図5>
今後1年間の自分自身の消費予測は、「変わらない」が54%、「増えると思う」は26%と増加に転じた。<図6>
■キャッシュレス決済・セルフレジ利用状況
「キャッシュレス決済支払いがほとんど」は45%と、2022年より微増。30代は54%と半数を超える。「セルフレジ支払いがほとんど」は17%、20代と30代は2割以上と多い。40代以降は年代が上がるほど有人レジでの支払いが増える。<図7>
セルフレジの利用は「スーパーマーケット」79%が最も高く、次いで「100円ショップ」47%、「コンビニエンスストア」41%であり、特に20代は「コンビニエンスストア」でのセルフレジ利用が62%と高い。<図8>
調査概要
調査手法/インターネットリサーチ
調査地域/全国47都道府県
調査対象/20~69歳の男女
調査期間/2024年5月1日(水)~2日(木)
有効回答数/本調査1200サンプル (人口構成比に基づいて割付)
関連情報
https://www.cross-m.co.jp/report/exp/20240521exp/
構成/清水眞希